三話 実状
二話の続きです。わけなくてもよかったかな、とも思っています。
...OKだ。えっと、世界情勢とかを教えてくれるってことでいいんだよな?
『そうなりますね、それを踏まえてあなたがこれからどう行動していくのか、
を私と考えていきたいと思います。まずは世界情勢からですかね。』
ふむ。世界情勢か...あまりややこしくないといいが...
で、どうなんだ?実際は。
『そうですね、貴方が思っているほど泥ついたものではありませんね。
唯、国同士対立があるところはありますし、戦争もなくはありません。
世界地図については後程データを渡します。』
うん、まあまあってところか、文明レベルはどうなんだ?
『そこそこ高いですね、もう少し、それこそあと十年、二十年で、「世界の位階」が最終段階に到達します。
唯、魔法よりの世界のため、あまりメカニックなことにはなっていませんが。
魔導戦艦も、宇宙空間に行けるほどではありませんし。』
ああ、俺のいた世界はそこんとこ器用貧乏で中途半端な感じだったからな、
その点特化したタイプの世界は面白そうだ。
この世界とかな。
『はい、魔法系世界は生物のスペックが軒並み高いので、
あまり技術が発展しないのですね。ですから「選定」の前に少しづつ世界に対し、
技術革新を促すのです。あなたもその「技術」のうちの一つなのですよ。』
なるほどな、神から与えられるモノは平等ってわけか。
今代の「勝者」は慈悲深いタイプなんだな。
『はい...ですからこちらからのお願いとして
この世界の人と共に行動していただくというのをまず条件とさせていただきます。』
うん、それはオーケーだ。
使い手がいなきゃ始まらないしな。
それと、さっきからここめちゃくちゃ暗いけど。洞窟かなんかなのか?
『あ、ここはですね貴方を正常に作動させるための施設ですね。
我らの主が作ったものでこの世界では「神造ダンジョン」などと言われています』
へぇーってそれ平気なのか!?ダンジョンってほらあれだろ?
中に財宝とかがあって、敵とか倒しながら攻略してーとかいうあれだろ?
あぶなくないか!?
『何を言ってるんですか?あなたは神具。むしろ財宝。
人はあなたを手に入れるために来るのですよ?』
あ、成程!っていうことは俺らはここでずっと
その攻略してくれる人を待つほかないってことなのか?
『はいそうです。そのための私...と言いたいところですが。
やることはあるのですよ。今のままのあなたでは戦いに出ることすら出来ませんからね。』
ん?何でだ?俺は神具だろ?結構強いんじゃないのか?
『いえいえ、あなたは進化する神具ですよ?
今のあなたははっきり言って、銅の剣と同等かそれ以下でしかありません。
使えなくはないですけど、とてつもなく弱いですね。
それこそ、最弱クラスの敵と戦うので精一杯じゃないんですか?』
ええ...それって使い物にならなくないか?
『そうですね、ですから、あなたには今から私と「進化」のために戦っていただこうと思うのです!
大丈夫です。いきなり竜と戦えとか言いませんから。
せいぜい数回死にかけるくらいで済みますよ!全然いけます!』
...うん、終わった。
少し設定等作り直すため、投稿が週一以下になる可能性があります。