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#2

はい、おはようございます。

おかしいですね、おかしいよ。


なんでまだ木の穴の中なの。結構寝たよ?体ガッチガチだよ?

首とか回らないし、というか今のフクロウボディには首と呼べるようなものがないんだよ。


まず視界のクリアさがやばい。昨晩は夜だったこともあって普通の視界しかなったけど、

朝になりましたからね。何から何まで見えますよ。

これって体の性能もふくろうに合わせてるのか?

いや、そもそも動物にくわしくないからね、本物のふくろうの視覚の性能がいかほどかはわからん。


しかし、明晰夢にしても明晰すぎる。視界の解像度がありえないほど高い。クリアすぎる視界と思考。


そして匂い。土と緑の匂い。

青々としている森で、常緑樹が多い。木の背丈も高いから、天井部分は木に塞がれてる。

だけど、樹高の上の部分に枝葉が集中しているおかげで、そこまで鬱屈した雰囲気は感じない。


いやあ、森林浴もここまでくると空気が濃すぎて、逆に毒だな。空気が味しますよリアルに。

上から光が差し込んで、地面を照らしている、なんで常緑樹っぽいのに、枯れ葉がこんなにつもってんだろ。なぞ。


乾いた音を立てる地面のぺたぺたと歩きながら、思考をやや沈める。


うーん、これは考えないようにしてた可能性を考えるべきかな。

神隠し的な。

転生物語ですか、今更だなあ。


ひとまず、これが現実である恐れがわずかにでもあるということは、やるべきことは一つ。

生命の安全の確保です。


幸い今は朝、周りに動物の気配なし。

虫の気配もないのは謎だが。


今のうちに自分の体の把握をしよう。まずはそれからだ。

現状を冷静に分析する、これ大事、マスト、OK?


まず身長。自分の普段が175cm、今の視野の見え方は中学生のころの目線に近い。

おそらく140cmそこらだろう。

体の「重み感」は普段と変わらない。ジャンプしてみる、普段よりやや低くしか跳躍できない。

この足か、足が短いからなのか。

だけども、地面に落ちた時の衝撃の感覚は依然と変わりなし。

おそらく極端に体重が減っているということはなさそうだ。


うーん、体感だからいまいち正確性にかけるけどね。


全体像を把握しに、昨晩発見した川に到着。

最初は枯れ葉の音が出ないようにね、慎重に歩いてたんですよ。。

けどね、これ無理だわ。どうしたって音なるし、足の感じも多少勝手が違ってる。

諦めて10分ほど歩いたら、川です。


はい、これね、フクロウじゃない。


いやわかってたのよ。

だって足なんて、途中までペンギン的なフォルムなのに、足首以降だけカッパみたいな黄色い三叉に分かれてる。明らかにフクロウより太いのよ。


そして羽部分。これを断じて翼とは認めない!ぜんぜんバサっとひらかない、

オットセイのひれじゃん。ひれに羽が生えただけじゃん。

そして今日歩きながら気づいたけど、手があります。

手があるんだけど、ひれの先端じゃなくて、ちょっと中央よりの場所にある。

にぎにぎ・・・かろうじて動かせる。あ、5本指じゃないよ、3本ね?


腕の先端に手がない、という感覚をいまいちつかめない。

脳が混乱しているのがわかる。

あるべき場所じゃないところにあるべきじゃないものがあるのを、無理やり信号送ってる感じ?

これはしばらく手は使い物にならんな。歩けるだけでもラッキーか。


こんな生物知らんな、地球には140cmのずんぐり鳥人間はいない。

川から自分を見つめる目が怖いわ。デカすぎ。ギョロすぎ。


あ、これあれだわ、全体のフォルムはドラ◯ンクエストモンスターズのモ◯ザだわ。

あれって鳥タイプだったっけ?けものタイプだっけ?

配合表むかしは暗記してたっけ・・・と、まぁ、いいか。


とりあえず、びっくり鳥人間です。

どうもありがとうございました。




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