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◆鏡のパルス◆ ―雲外鏡伝奇―  作者: 犬神まみや
10/10

解説

「雲外鏡とは」

そもそも雲外鏡(うんがいきょう)と言うのは「付喪神つくもがみ」のヒトツと考えられているようである。


先に「付喪神」の説明をしておこう。


「付喪神」はその名の通り、「物」に憑く神だ。


兎に角、人でも器物でも一定の年月を経て古くなった「モノ」に精霊やなんらかの霊魂が取り付く(凝り固まる)のだと言う。


「つくも」の「も/喪」とは「(わざわい)凶事(きょうじ)災難(さいなん)」を意味する文字で、それ故に、疫病神(やくびょうがみ)の一種になるとされると言う。


神、と呼ばれているが、れっきとした妖怪ってワケなんですな。


西洋の妖精などを現地の人が呼ぶ時に、ストレートに彼等の名前を呼び禍をもたらされるとイケナイので「良き隣人」とか「グッドピープル」とか呼ぶのに近いかも知れないな~と。


古くなって化けたモノなのだから、人知を超えてる訳ですし、敬わなければイケナイと言う考えなんでしょうね。

要するに、物を粗末にしたら祟られるってワケですな。

あ、そうそうあれだ!

公共〇告機構のもったいないオバケだ!!(って知ってる人いるのかよ)


ちなみに「付喪(つくも)」は「九十九」とも書くそうな。

「九十九」と言うのは「凄く沢山」の意味があるんだとか。


「九十九髪」とも書くそうで、なんでも「九十九歳ともなれば白髪になる。

白とは百から一引いた数ですなわち白髪の老人を示す。

それ故に人間が作った器物等も九十九歳に達すれば“化け物”だの“物の怪”になる」と言う事らしいのです。


さて。

付喪神の前置きが長くなりましたが。

その付喪神の一種である「雲外鏡(うんがいきょう)」の話へ戻りましょう。雲外鏡は、読んで字の如しで当然「鏡の妖」であるワケですが、実際にはこの妖怪「齢百年(よわいひゃくねん)を経たる鏡、自ら顔を映し出す妖怪となる。」と言う説明があるだけで、実際の所、それ以上の話はみつからなかったのですよ。


後は「夜中や人のいない場所で勝手に動く」らしいとか同時に「照魔境しょうまきょう」や「破邪鏡はじゃきょう」の説明があって「雲外鏡」としての説明は実にこれだけ。


まぁそれ故に発想が大分膨らんだワケでして、恐らく雲外鏡は一種人間や物の姿だけでなく、様々な感情だとか、時の移り行く様と言った中で、「何らかの真実を映し出す鏡」なのではないか、

と言う私の勝手な着想からこの話が出来たワケです。


ちなみに「照魔境」は妖魔や邪悪な何かを映し出す鏡。人間の邪悪も映し出す。

「破邪鏡」は中国伝来とかで、「松山鏡」の一説にも登場しますな。

実際にはどちらも「妖怪の本性を映し出す力を持つ」様ですから個人的には徹底的に邪悪なモノとは考えにくいのですよ。


他にも、「旧暦八月の十六夜の晩に水晶の盆に水を汲んで入れ、その水で鏡の表面に怪物の姿を描くと、怪物がその鏡に棲む」と言う話や、女性の鏡にその人の怨念だの想いだのが残り、不可思議を起こす話は多々あるようなので、何しろ鏡は古来から不思議なシロモノだったのでしょう。


そういえば三種の神器にも鏡はありますしねぇ。

日本古来の巫女シャーマンも占術にはかなり使用したワケですし。


そういえば西洋妖怪や妖精も鏡に映らないモノが多かったような気がしますな。

確かに左右逆だけど寸分違わない景色が映るんだからふしぎなものだよねえ。

兎角、鏡と言う物は因縁と謎めいた逸話が多いってなハナシなワケですな。


サテ、拙い小説の方ですが。この鏡の住人「夜快(やかい)」の説明が不十分だコラ!と突っ込みを入れた方…わざとですから!


ツッコミ入れた方は是非次回も読みに来てくださいマシ。


夜快が何故「雲外鏡」…と言うか「鏡の住人」になったのか等次の次辺りで段々ハッキリしてくると想いますので;


ま、まぁドン引きしないで気長にお付き合い頂ければ幸いです!★


最後までお付き合い下さって本当にありがとうございました!

また次回お会いしましょう!


2018年12月14日(金)改定版

またお会いしましょう!

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