第29話 体力配分は重要です。
人間の力には限りがある。
個人の体力にも。
時間にしても、体力にしても
限られた資産をいかに運用するのか。
それを学ばねばならなかった。
プランBを実行するにあたり
会議室Aにはオリバーとイルハン、シッキムとエディン、ミネルバとティルダが集められた。
『率直に申し上げますと、オリバー様は自己管理ができておりません。』
レイリークの言葉にシッキムがうなだれた。
『それは…もしかすると、私の…』
『はい、親バカ気持ち悪いー。』
ぶったぎったのは、ミネだった。
『あ、ミネ‼
シッキムは気持ち悪くなんかないんだぞ‼』
『はい、バカ気持ち悪いー。
初めてあった時のオリヴィエはもうちょっとしっかりしていたぞ?』
『静粛に!』
騒ぎ始める三人組を諌めると、レイリークはオリバーにいった。
『自己犠牲は、いかなる場合も失策です。』
オリバーは、物凄く気まずかった。
『プランBの目的は、アスランを泣かせないことです。
アスランを孤児にするおつもりがないのであれば
オリバー様は強い意思をもち、
動揺しすぎない、消耗しすぎない、八時間体力と気力を持たすための配分を覚えてください。
さらに、基礎体力を上げるためにトレーニングもしていただきます。』
レイリークはそして、とミネとティルダをみた。
『セクハラ発言は禁止いたします。
どなたがどうとは申し上げませんが、
特に未成年者に聞こえる範囲内では、内容や表現に気を使ってください。』
『『…はい』』
ミネとティルダはうなだれた。
たしかに、隔離された黒の森には無抵抗なイケメンしか居なかったから、ちょっとはっちゃけていた自覚があったのだ。
イルハンは、物凄くいたたまれなかった。
『『あの、えーと、ほんと…すいません。』』
そして、双子はシンクロした。




