表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/47

第18話 オリヴィエの白いワンピース

40代男性が、ある日突然ドレスを身にまとった。


『…わりには、違和感ないですね。』


イルハンは、なんだか不思議なものを見ている気分だった。

同じ顔のはずだが、イルハンが着ても、まったく似合わないだろう。


『逃亡中、何年か、女の子でとおしてたからね。オリヴィエって名乗って。

ああいう、白いふわっとした服、よく着せてたなあ。

髪の毛も…ああそうだ、おいで、オリヴィエ。』


懐かしそうに、シッキムは目を細めると、オリヴィエを手招きした。

そして、ふわりと髪に手を触れた。


すると、真っ白のストレートだった髪が、

クリーム色のゆるふわパーマに

金色の瞳が

柔らかい朝焼けの色に早変わりした。


イルハンは、はっと目を見開いた。


あの夢の中で出会った幼いオリヴィエ。


『私の中のオリヴィエが、どうしても、素敵なレディになって王子様と踊りたいというもんで。』


オリバーはくすりと笑った。


『便乗することにしました。』


イルハンは、一歩下がると、膝をついててをさしのべた。


『レディ・オリヴィエ。よろしければ、練習相手を勤めさせていただいても?』


オリヴィエはふわりと笑うと、イルハンの手をとった。


『よろしくお願いいたしますわ。』


イルハンははじめて、オリバーの役にたったような気がした。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ