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第16話 腐ったミカンじゃありません。

『まじかッ』


叫んだスカーレットを全員が注目した。


『俺のせいで、あのオジキはやられたのか‼

ともらい合戦だな!?』


もはや、イルハンとトーマスは泣いていた。

ごめんなさい、ごめんなさいと繰り返しながらごりごりと机に頭をすりつけている。


『スカーレット。生きてるから。』


アスラが律儀に突っ込む。


『それよりさ。スカーレットは、お嬢様になりにきたんでしょ?』


『へ?』


『レディの修行。』


スカーレットはこてんと首をかしげた。


『そうよ。スカーレット。』


カイラもにこにこと、笑った。


『素敵な講師の先生もお願いしているの。

アスラもオリバーさまも、お手伝いするってはりきっているわ。』


アスラもにこにこと笑った。


『スカーレット、まにんげんに、してあげる。』













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