マーリナの熱血指導 後編
続き思いつかないですが頑張ります、一年更新で(適当)
誤字指摘に感謝
「ディアン……」
「テレーズ……」
私の前でイチャイチャとしている2人。兄様と勇者だ
そして2人は口を重ねーーーーー
「って、絶対させませんからね!?」
私は飛び起きる。そこは私の部屋で、当然私しかいなかった
「何だ、夢ですか」
少し痛む頭を抑えて呟く
これが予知夢でないことを祈ります。もし本当になっていたら……勇者、死すべし
そんなことを思いながら、私は支度をする。今日も訓練をしなければいけない。魔王軍はまだ弱い
「魔法は、死ぬ気で覚えてもらいましょうか。文字通り」
今日の予定を組み、支度を終えて出発。早起きなのは何人いるでしょうか
◇◆◇◆◇◆
驚きました
「何固まってんだし」
「まさか全軍揃っているとは思わなかったのでしょう」
「然り。だが見くびられては困る」
正直半分くらいサボりか何かで揃わないと思ってましたが、なかなか根性がありますね
「揃っているのでしたら問題はありませんね。午前は筋トレですので個人で宜しくお願いしますね」
私はそう言って木の上で寝る事にした。疲れが取れてないのです
「……サボり?」「何か考えがあるのかもしれないですよ?」「何をしている二人共。筋トレである」
何故か乗り気のガウィディアだった
ん、よく寝れました。少しは疲れが取れた……のでしょうか?分かりませんね。眠気は無くなったので良しとします
「おや、今何時でしょう」
「昼過ぎだし。アンタ寝すぎだし」
カラミナがおにぎりを投げてきました。昼ご飯ですか
「いただきます」
「魔王様自ら作ったおにぎりだし!味わって食うし!」
魔王様が。まぁ関係ありませんね。お腹に入れば同じなので。但し兄様のもの以外
ぺろり、と食べました
さてさてここからハードに行きましょう。時間が無いのです。というか二日で終わらせて兄様の元に行くのです
「始めましょう」
私が立ち上がると全軍が整列。集団行動の練度はなかなかの様子。なら何でここまで弱いのかと疑問に思いますが、昔の人間も隊列などを駆使して戦っていたそうですし、弱者の知恵ってやつですか
「今から私の知る殆どの魔法を教えます」
兵たちからどよめきが起こる。魔法とはそんなに簡単に覚えられるものではない。しかし、やろうと思えばできるのだ、死ぬ気でやれば
「一人、前へ」
そう言うと兵士の一人が私の前に立つ
「私からお願いしたい」
「誰でも変わりません。では………耐えてくださいね?」
私は兵士の頭を鷲掴みにした
「な、何を……ッギャァァァア!?!?」
数秒で崩れ落ちた兵士。その兵士にはもう息はなかった
耐えられませんでしたか
「なっ、何してんだし!」
「何って、魔法を教えてるんですが」
魔力を頭に流し込んで脳に直接魔法を刻む。私が取った方法はこれだ。一番早いがリスクは高い
「教え方は私に一任されています。それに時間が惜しい。さぁ、次は誰にしますか?」
私は笑顔でそう言った
「その方法はちょっと強引過ぎねぇか妹さん」
魔王様ですか……チッ
「……お仕事はいいんですか?」
「配下の危機とあっちゃあ今後の為にも馳せ参じるってな。ま、命の危険は無しの方向で頼むわ」
ま、そう言われるとは思いました。そのための『コレ』です
私は一冊の本を荷物から取り出す
「おいおい、最初っからまともな手段があんじゃねぇか……やっぱ扱いずらいわお前ら」
何のことでしょう
「正直こちらは時間かかるので刻んだ方が良いのですが、兄様ならこちらを選ぶと思うので一応用意しておきました。後はこれでなんとかしてください」
本を魔王様に投げつける
さて、これで用事は済みました。今すぐ兄様の元へ
「……死ぬなよ?勇者と樟っちゃんは人族領域端の異界にいる」
「異界?」
「勇者、いや奴は俺達を転生させた邪神らしい」
邪神?そんな、まさか
「らしい、ということは人づての情報ですね?一体誰から……?」
その時、魔王様の後ろから光が溢れた
眩しくて何も見えないですが、何やら勇者と同じくらいの力を持った存在が出てきたようですね
「あの、眩しいんでその登場やめませんかね女神さん」
女神……?
「この娘、魔族でも強いですね。貴女にします」
いきなり出てきて何を言ってるんでしょうかこの女は
「さぁ、共に邪神テレーズを倒しましょう」
「結構ですひとりで行きますので。それでは」
雷魔法:瞬を使おうとした
「逃がしません」
女神が手を振ると、私の魔力が封じられた
くっ、仮にも神ということですか。身動きも封じられました
「女神さん。殺すのは絶対止めとけよ?今でも楠っちゃん敵に回る可能性あるのに、それが50%から確定になるから。今のアイツは例え神でも殺すぞ」
「有り得ません。邪神テレーズが神を倒せたのは神殺しの剣と守人の生命力があってこそ。ただの現地人、それも魔族などに倒される我々ではないです」
「だといいけど」
魔王様は肩を竦めて全軍を撤収させる。残ったのは女神と私だけだった
「では、始めましょうか。名付けて『邪神共々異界送り計画』。貴女にはその為の英雄となってもらいましょう。まぁ、用が済んだら殺しますけどね!」
女神は話し始めると同時に手をかざして私に何かをする。いや、私を何かに作り替えている
やめろ、やめろ、私と兄様の思い出が消えていく
学園入学前に一緒の馬車で話をした。特別授業で私に魔法をかけてくれた。合宿も有耶無耶にはなったけれど、クラス対抗戦もした。その頃に服も買ってもらった。当然一生の宝だ
休日に入ってからは一緒に狩りをしたり、お喋りしたりした
そのどれもが、思い出せなくなる
やめろ、やめて、消えないで、何でこんなことに
私の意識は暗闇の底に沈んでいった
◇◆◇◆◇◆
「女神さん」
「あら、帰ったのではなかったの?」
私が振り返ると、魔王が立っている
「本気で樟葉囷巴と殺し合うなら覚悟しときな。アイツはテレーズを一人で倒せる唯一の現地人だ」
それだけ告げると、彼は帰っていった
「ふん、有り得ません。でもまぁ、気にかけてはおきましょうか」
それよりも、私は改造が済んだこの娘を運ばなくては
「貴女は今後サンと名乗りなさい」
虚ろな目で頷く魔族の少女
「了解です、主人」




