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樟葉目覚める

時は飛んで5歳の誕生日。俺、樟葉囷巴は目覚める


と、いっても元からこの体にいた訳だが……誕生日を迎えると同時に思い出した、という感じだ


さて、5歳まで俺は何をしていたのか。簡単にお話するとしよう。まぁ俺であって俺じゃないんだがな


◇◆◇◆◇◆


「ぅうぇぇぇえ」


「あぁ、泣かないで…よしよし」


一人の女性が泣いている赤子をあやす。そうこの赤子が後の樟葉だ


その近くに、もう一人の赤子が。この子は双子の妹だ


「ディアン、マーリナ。元気に育つのよ」


ディアン。それが俺のこの世界での名前だ

マーリナは妹ね。言わなくてもわかると思うけど


時はまた飛ぶが2歳。それまでは喋り始めだし動けるけどあまり遠くへはいけないから何も無かった


2歳で、母 (フレルマという名前だ) はこの世界の事を教え始めた


「この世界はね。人間達が強大な力を持っているの。その力で何故か魔族全てを倒そうとしてる。魔王軍はそれに対抗しているのよ」


「まおーぐん、しゅげー」


「で、でもにーしゃまのほうがしゅごいです!」


「ふふふっ。マーリナはディアンの事が大好きなのね」


「あい!」


「いいお返事ね。でも、お話を続けるわよ?……魔王様は今も人間達と和解しようと頑張っておられるわ。それに賛同する人間もいるのよ。でも、殆どは聞き入れてくれないの。だから魔王軍は力のある魔族を集めている。貴方達も入れるといいわね」


「えぇー!?」


「にーさまがはいるなら、わたしも!」


「おえははいらないもん!」


そんな記憶が残ってた。全く、母は何考えてるんだかと俺は思う。あ、割とはっきり?喋れているのは魔族だからって事で


3歳。庭でマーリナと遊び始める。魔族って、身体能力高いって説明したな。3歳でも走り回ったり出来るし、やんちゃなやつだと喧嘩なんかもする。ま、喧嘩って言ってもそんな酷いものじゃないけどな


あ、俺が遊んでた遊びはかくれんぼだ。動かなくていいからな


4歳。魔族のしきたりを説明される


「私達はね、5歳になったら教会に行ってステータスを見てもらうのよ?貴方達も来年の誕生日に行きましょうね」


「えぇ、怠い……しかもいいスキル取れなさそうだし」


「兄様なら大丈夫。心配なことなんてないよ!」


「そうか?」


「うん!」


「そうだといいけどな」


思えばこの頃からだろうか。妹が《アレ》に変わっていったのは


そして、5歳。ディアンの中に俺が入っていった。ていうか、入る前からめっちゃ俺だったな。記憶無しで。魔神の粋な計らいってやつ?今度殴ってやるわ


着替えて部屋を出る。ずっと待っていたのか、マーリナがそこにいた。儀式の日ということで普段着とは違い正装だ。黒のドレス何だけど、白い髪と対照的で子供ながら可愛いの中に綺麗さが出ている


「何だ、先行っていればよかったのに」


「一緒がいいの!」


「まぁいい。行くか」


「うん!」


歩き始めた俺の後ろを慌ててついてくるマーリナ


さて、スキルの公開でどんな反応貰えるかな


◇◆◇◆◇◆


おぉ……俺は思わず息を呑んだ


「綺麗だな」


「見て見て兄様!」


マーリナが指差すのは……魔族同士の手合わせだ。娯楽なんてないこの世界。それに魔族は危機的状況だ。少しでも強くなって生きねば!という風潮があり、鍛える人が多い。魔法とかもね


「あの人達強いなー」


そう俺が呟くと


「む!父さんもあれくらい出来るぞ!」


と、ゼクト。俺の父さんが身を乗り出す。子供にかまって欲しい父か、面倒くさっ!


「ゼクト。《雷帝》の貴方に勝てる人なんて早々いないでしょ」


母、フレルマが父を止める。それより《雷帝》ってなんだ


「母さん。《雷帝》って何のこと?」


俺はそう聞くと、父さんが身を乗り出して教えてくれた。どんだけかまって欲しかったんだよ!


「それは父さんが雷属性魔法使い最強って事だよ!」


え、マジ……


そんな気持ちで母を見ると、苦笑いでうなづいていた


「ちなみに母さんは……?まさか」


「《氷帝》……((ボソッ」


ボソッと言っても聞こえてるからなっ!


「はぁ、俺父さんたちに追いつける気がしないから未来永劫家でゴロゴロしてるね」


「じゃあ私もー!」


「「えっ」」


てな感じで話していると神殿まで着いてしまった


◇◆◇◆◇◆


「さて、じゃあお願いします。司祭」


「えぇ。お任せ下さい」


神殿に入ると、黒いローブを着た司祭がいた

やっぱ、信仰してんのは魔神なのね


「では二人共、こちらへ」


俺とマーリナは祭壇へ上がった


「では、この紙を持って祈ってくだされ」


何だこの紙。まぁいい


言われた通りにすると、自分の中の何かが紙に写されているのを感じた。これで書き込めてんのか……って何か打ち消された感じが……


「はい、もういいですよ。紙を見てください」


紙の内容は


ーーーーーーーーーーーーーー


ディアン=フォーループ 5歳 男


Lv.1 体力:200 魔力:4000



【スキル】[魔法創造Lv.MAX]


ーーーーーーーーーーーーーー


あれ、少ないけど。もしかして打ち消された感じがしたのって書かれないようにしたってことかな。これも神様ぱわーか


隣を見るとマーリナが紙を見ていた


ちょっと覗き見


ーーーーーーーーーーーーーー


マーリナ=フォーループ 5歳 女


Lv.1 体力:100 魔力:2000



【スキル】[雷魔法Lv.5] [氷魔法Lv.8]


ーーーーーーーーーーーーーー


………凄くない?


魔神から力貰ってる俺と違って素でこれでしょ?

うちの妹まじチート


あ、でも魔力はあげてもらった覚えないからこの体のスペック高い。体力は性別かな?……ま、平均を知らないからなんとも言えないけど


取り敢えず司祭さんに紙を渡す


「こ、これは!」


……嫌な予感がしてきた。なるかなとは考えていたが、厄介事に巻き込まれそうな予感


まだ正常


誤字や意味の分からない文等ありましたらコメください

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