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ディアン模擬戦する(適当)

「んで、模擬戦だったか。いいぞ別にやることも無いしな」


セリア先生の許可も頂いたので、俺達は第一武道場へ移動。特待生組とかは教室にいてもいいのにな


「じゃ、やりますか。殺さなきゃ何でもありでいい。選抜に入りたきゃかかってこい。別に俺以外に挑んでもいいんだぞ」


「よし、まずはおーーーぐぉっ!」


「敵が悠長に待ってくれると思うなよ。それに、時間は全然あるとはいえ俺も出来るだけ手短に済ませたい。早く来いよ」


手を挙げて前に出てきた男を腹への杖の一撃で意識を沈める


それに文句をつけるクラスの奴ら


「あのな、お前らは将来魔王軍に入りたいんじゃないのか?こんな事、人間ならよく使う手だろうに」


「それとこれとは話が別ではないか!」


「ふーん。何でもありでかかってこいって言ったんだけど?意味、わかってなかったのか。戦いは始まってるんだよ、分かる?」


「くそがぁ!」


拳で挑んでくる男。右ストレート、左フック、右アッパー、左ストレート


そのどれもを杖で打ち払い、最後は腹に一撃


「時間が無い、次」


その後も1人につき十秒から三十秒で沈めていく。弱くないかコイツら。こっちは魔法も使ってないぞ……


「ファイアーボール!」


後ろから魔法の詠唱と発動の声。だが遅い


「よっ、と」


杖で打ち返して、終了。打ち返されたら驚くだけじゃなくて迎撃もしくは回避しろよ……


これであと2人。時間にして4分ちょっとだな


「さて、こんなものかな。残り2人だ。こい」


「いや、もういいよディアン=フォーループ」


何故かセリア先生が止めに入った


「何故です?久しぶりにやる気になったことですし、もう少しやってもいいのですが」


「アホ、周りを見ろ」


言われた通り見てみる。………何か怯えられてないか。アレンとトゥーラは苦笑いだし、マーリナは………何か恍惚の表情と言えばいいのか、魅了されるような、そんな表情をしている


「あー、どうしたんですこれ」


「やり過ぎ。てか、よくここまで出来たな」


「………いやいやいや、こんなに弱いわけないでしょうよ。確かにスキルは俺の方が上だと思いますけどね、《身体強化》まで使ってこれじゃあ、勝てるものも勝てないでしょ。こんなのがAクラス?スキルの使い方も知らないじゃないですか?これが優秀なら成長した中等部や高等部も、授業内容次第では使い物にならないでしょう?」


「お前の言うことは正論だ。しかし、これが現実。これから、いや中等部で教える予定だったが、先に言ってしまう。今のAクラスで魔王様に認めてもらえる可能性があるのは、得点的順位5位まで。それに可能性は限りなく低い。まぁ、主席と次席はそこまでではないと思うが」


そこで一旦切って、続ける


「現在、魔王軍は圧倒的不利な戦況が続いている。今は魔王様と数少ない天才達、それに元魔王様方まで出動なされている状態。君達が使い物にならないなら、この学園の価値などないな。私達教師は軍属と比べてそれなりにしか戦えない。つまり、その程度しか教えてやれないんだ」


つまり、いくら軍の真似をしようとレベルは落ちる。それは今後使えるかもしれない兵のレベルが下がるという事だ


「魔王様が何を思って戦ってるのかは知らないが、そんな教育で目的が叶うんですかね」


「今代の魔王様は人間との和平を望んでいるのだ。容易くはできまいよ」


和平。俺はまだこの世界の人間の事を知らない。喋ったこともなければ見たこともない。だから和平の難しさなんてほとんどわからないに等しいだろう


「和平、ねぇ。ま、俺には関係ないですけど。辺境で平和に暮らせたらいいだけなんで。勿論、降りかかる火の粉は払いますけどね」


「ふっ、お前はそういう奴だったな。しかし、妹が魔王軍で危険な目にあえばどうだ?」


「その時は魔王をぶん殴って妹取り返しますよ」


「はははっ、お前なら出来るかもしれんなディアン=フォーループ」


不敬かと思ったが先生が笑うなら大丈夫だろ多分


そんなこんなで選抜は変わらなかった。Aクラスの奴らは先ほどの言葉について色々考えているようだ


◇◆◇◆◇◆


「さて、選抜組の君達と、特別参加のトゥーラには別のクラスの選抜と合同で別の授業を受けてもらう」


あぁ、別のクラスと合同なのね


「別のクラスと合同ということはどういうことかわかるな?」


アラーストが答えた


「情報収集ですね」


「そうだな。それに他クラスと競い合うことでより良い成長を促す為でもあるので存分に競い合うといい」


へぇ、考えてはいるんだな


「なお、指導には魔王軍四天王の1人、サマルニア=スターリュオ様が来校される。最年少で四天王に入った。君達と同じくらいの年齢の頃だったかな」


周りからは「おぉ…」とどよめきが起こるが、俺は知らないのでなんとも言えない。凄いとは思うけどね。マーリナも大して驚いてないし


「分かったか?このような機会は滅多にない。魔王様が今後に備えて用意してくださった機会だ。意欲を持って授業に望むように、特にディアン=フォーループ!」


俺の名前を大声で呼ぶもんだから驚いた


「お前は妹の事は真面目にやるのにそれ以外のことは怠惰だからな。せめてこの特別授業は真面目に受けてくれ……学園に泥を塗る真似だけはするな。それ以外は目をつぶってやるから」


ほう、それはいい。守ってくれたら、だがな


「面倒なんですが」


「やれ」


「まぁいいんですけどね。でも約束守らないなら全力で手を抜きますよ」


「全力で手を抜くとは何だ……まぁ、本気で頼む」


「はいはい。相手が不快なことを言わなければという点を除いでですけど」


そこは譲れないな


「そうか。まぁよろしく」


はぁ、面倒ごとにならないならいいんだよ。ならないならね

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