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2回戦

今日は2日目、2回戦だ。

え?あの後どうしたかって?ずっと逃げてたよ。街中を一時間程逃げ、ジン達が追いかけて来てからは宿の一室で結界を張って籠城してたよ。

ジン達は宿に迷惑をかける訳にはいかないと諦めてくれたけど、2回戦以降は自重しないとまた追いかけられるだろうな。


そんな事を考えながら悲鳴のような歓声がする闘技場へと足を踏み入れる。

俺が足を踏み入れた瞬間、昨日よりも一層大きい歓声が巻き起こる。今日は何を見せてくれるんだ?そういう期待を込められた視線が俺に集中している。


ふっ、俺は同じ間違いを2度繰り返さない男だ。さてさて相手は誰かな?


相手を見ると、そこに立っていたのはアル爺だった。




「おいおい、このトーナメント仕組まれてるんじゃないのか?」


「……気のせいじゃよ。そんな事より今日は楽しむぞい!」


「おい。今明らか誤魔化したよな」


「さあ、世界トップクラスのワシと魔術戦をするぞい!!」


「誤魔化すなぁぁぁぁ」


「細かい事は気にしない。もてんぞ」


「………ちなみに、もし俺が勝った場合次に戦うのはヴェードか?」


「……………」


「その次はジンか?」


「……………」


あ、目を逸らしやがった。おいちょっと待て。て事は俺はこの大会でSSランクの奴全員と戦わなきゃいけないかもしれないのか?


「はぁ……」


「気を落とすな。さあ魔術戦を始めるぞい」


「誰のせいだ!誰の!!」


俺の心からの叫びは無視され、戦いの火蓋が切られた。



アル爺は試合が始まると同時に火球、水球、土救、木球をほぼタイムログなしで放ってくる。基本中の基本である攻撃魔法ではあるが、そのスピードは流石の一言だ。

余りの球の数の多さに一度で叩き落すのは無理だと判断して俺は結界━━いや、前方にしか発動していないので盾と言った方が正しいかもしれない━━を発動する。


球は盾に阻まれ俺には届かない。それでもアル爺は球を打つのを止めない。何か目的があるのか?


晴天だった空がどんどんと雲に覆われていく。雨か?………いや、違う!これはアル爺の魔術だ!


魔術を同時に発動させる事が出来るとは考えていなかった俺は、雲がアル爺の魔術だと気付くのに遅れてしまった。

気付いた時には既に遅かった。


サンダーレイン!」


文字通り雷の雨が俺に降り注ぐ。それは咄嗟に発動した結界を貫いた。


異名の代名詞となった雷の魔法。その破壊力は結界を貫いた事を見れば分かるだろう。


アル爺は失望していた。ルイスを見つけてからこの日が来るのを楽しみにしていたのだ。それが戦闘らしい戦闘になる事なく終わってしまったのだから。

自分の雷の雨をまともに浴びて無事では済まないとアル爺は経験上確信していた。だから次に発動する筈だった雷神の鉄拳を発動するのを止めた。

それが間違いだった事は数秒後に証明される事となる。



あっぶねぇぇぇぇ!


ルイスは結界が貫かれるまでの刹那の瞬間に雷の魔法を自分の右肩から足の表面に纏うように発動させていた。

雷の通り道を作ったのだ。雷の雨はルイスの思った通り、雷は体の表面を撫でるように地面に伝わり、感電する程度で済んだ。


ボロボロになったが、動けない程じゃない。


雲を作ってくれたのは好都合だった。俺はまだ残留している雲を使って雨を降らせる。雨といには強すぎるか、言うならばスコールだな。

突然降り出した雨にアル爺は俺の仕業だと気付いただろう。けど、残念だな。得意の雷魔法を使えば自分も感電してしまう為使えない。そして俺は今では使い慣れた氷魔法でスコールを固めて氷柱にする。


「ぬおおおおおお」


アル爺が土魔法で氷柱を叩き落としす。それに加えて手に持っていた杖でも土魔法で叩き落とせなかった氷柱を叩き落としている。

器用だが、手一杯って感じだな。


残念。俺の狙いは氷柱で倒す事じゃない。雨から意識を逸らすことだ!


アル爺の周囲の気温を下げる。そして、下げ続けた気温は遂に氷点下に達し、雨によってずぶ濡れになっているアル爺を凍らせ始める。

火魔法を使おうとしても氷柱を叩き落とすのを止めるわけにはいかない。その結果、アル爺の氷のオブジェクトの出来上がりだ。



こうして俺は2回戦、アル爺に勝利した。


………あ、やばいアル爺を溶かさなきゃ。



慌てて氷魔法を溶かす。アル爺は凍死寸前だった。

あ、危なかったーーー



ルイスの発動した結界はアサルトライフで傷一つつかないぐらい頑丈です。


神様こんなの頼んでないよ(仮題)の方もよろしくお願いします!!


次の更新は………出来るだけ早くするようにします。遅れてしまいすいません。

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