情報交換
4人は父様と母様の事を話してくれた。昔一緒に旅をしていたこともあったという。喧嘩もしたがすぐに仲直りし、前よりも仲良くなれたと懐かしそうに、そしてどこかさびしそうに話してくれた。
王位を継いでいた兄が亡くなり王位を継承しなければいけなくなり、年のせいで長旅がきつくなりと様々な理由によってみんなで旅を続けることが出来なくなった。そう語った時4人はその時を思い出すように遠い目をしていた。
それからしばらく手紙のやり取りをしたりしていたのだが...
「突然手紙が来なくなったんだ」
「ヴェードはさすがに旅に出ることが出来なかったから3人でフォレムに行ったんだけど」
「そこで見たのは廃墟と化した屋敷と父様と母様のお墓というわけですか」
「うむ。その通りじゃ」
「そのあと私たちはすぐにあなた達を探したんだけど見つけられなかったの」
「だけど死んではいない。あいつらなら命がけでお前らを守ったはず...だから必ず生きている。それとあいつらの子供が簡単に死ぬはずがないって思ったから何年も探したんだが、今日まで見つからなかったんだ」
「じゃがのう....」
「わかりました。その言動じゃ俺が昔から強力な魔術を使うって手紙で知ってたみたいだし、実力のあるこどもが生きるために金を稼ぐ方法は1つ、冒険者になること。弱肉強食の世界で俺たちはすぐに高ランクの冒険者になれると踏んだ。だから多くの冒険者が集まる武闘大会に来るだろうと予想して集まった」
「う、うむその通りじゃ。できれば儂に説明させて欲しかったのじゃ」
「まあまあアル爺。で、ルイス君」
「わかっている。じゃあ次は俺が話す番だな」
俺は破壊神が父様と母様を殺した日から今日までの話をできるだけ客観的に話した。創造神のことはさすがに話すことが出来ずぼかしたが...。
話し終えた後4人を見ると、全員が何も言えないでいた。
しばらくの間何も言わなかったが、一番初めに俺の視線に気が付いたジンは苦笑いを浮かべつつ恐る恐るといった形で確認してきた。
「ルイス君、それ全部本当の話?」
「はい」
「信じられない...天界や深界にいたなんて。見つからない筈だわ」
「それに加えて天龍・魔神とやりあったって言うじゃねえか。五体満足で居られる方がおかしいぞ」
「ラミアちゃんを置いて行ったのは正解だったのう。武闘大会が終わったら迎えに行こうかの」
「やっぱりおかしいか?」
「「「「おかしい」」」」
俺は間髪入れずに4人が声を揃えて言ったことに深い悲しみを覚えた。
以外と長くなってしまいました。早く本選に入りたいと思います。
コメントよろしくお願いします。




