酒場にて
3月6日 7度目の投稿、そして本日最後の投稿です。
予選のルール説明が1度目の投稿ですので、その話から読んでください。
「ほんとに儂らの事知らんのか?」
「ああ、知らない。もしかして有名人?」
その言葉が追い打ちをかけたようでお爺さんが崩れ落ちてorzのポーズをとった。いや古いって。あっ、この世界の人たちは知らないのか。じゃあ本当に落ち込んでいるのか。悪いことしたな~~まあどうでもいいけど。
「どうでもいいとか酷いぞ」
「あっ言葉に出てた?ごめん。で、それはどうでもいいから何でおれの本名を知っているのか教えてくれ」
「ああ、それはのう」
なんでも昨日父様と母様の面影があった俺を見かけた爺さんは、核心を持てず誰にも言わなかったらしいのだが、今日俺の動きを見て動き方や魔術の使い方などが父様と母様に似ていたからほとんど確信したらしい。
決めつけることが出来なかったから鎌をかけ、俺に確認したところ見事に引っかかってしまったというわけだ。
くそぅ...何だか悔しい。
「理由はわかった。じゃああんたらは父様と母様の知り合いなのか?」
「そうじゃ!一度は聞いたことがあるじゃろ?儂は『爆雷の魔導師』アルバートじゃ」
「ああ、あんたがアル爺か。じゃあそこの男はジンで、そこの美人のお姉さんがリシアさん」
「ちょいまて、俺らとリシアの扱いの差が酷すぎないか!?」
「...戦闘狂の脳筋はほっといて」
「脳筋?それどういう意味なの?」
「脳みそまで筋肉でできてるということです」
「あはははは」
「なっ!?いくらなんでも酷いぞお前...。俺は一応この国の王だぞ」
「一応ってつけてるあたり自覚はしてるんですね」
「ぐっ」
「それに開会式で『今大会の間は俺は王じゃねぇ。優勝を狙うSSランク冒険者『武神』クロノス・ヴェード・オーガンだ!』って言ってた人誰でしたっけ?」
「ぐぐぐ..」
羞恥心で顔を真っ赤にしている王とその姿を見て笑っているリシアさん、ほっておかれて少し悲しげなアル爺と傍観に努めているジン。
父様と母様はこの愉快でどこか温かい雰囲気を持つ人たちと知り合いだったのか。できれば生きているときに紹介して欲しかったな..
そう少し感傷的になっている俺をリシアさんが抱きしめる。
ああっ!先日精通したばっかりの俺にその柔らかな胸といい匂いのコンボには耐えれません!!
そんな俺の状態に気付いたのかリシアさんは妖艶な笑みを浮かべ俺の額にキスをした。
「まだ駄目よ」
「は、はい」
ええい、そんな温かい目で見るな!あっちを向け!
俺はリシアさんとマスターを除いた連中に全力で威圧を放つ。その強さとコントロールに驚かなかった。それどころか3人は俺をどこか嬉しそうな目で俺を見つめた。
まあ時間はある。父様と母様のこととか色々と聞きたいことがある。あっちも聞きたい事があるだろうしな。
長い長い夜になりそうだ。
女性エネルギーチャージ完了!あっ、リシアさんは今21歳の設定です。
本日は入試で学校が休み、それとテスト前の現実逃避ということでいっぱい書きました。楽しんでいただけたら嬉しいです!!
ではまた。
コメント、リクエストよろしくお願いします。