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夜の出来事

あれから30分後、俺は部屋に戻って来たのだが、迷惑女はそんな俺に対して文句も何も言わずに終始無言を貫いていた。


(一体何を企んでいるんだ? さっきまでの態度と全然違うじゃねぇか。 ……まあ静かで良いけど)


「おい、明日は朝一から特訓だからもう寝ろ。 じゃ無いと明日の特訓で死ぬぞ」


「わかったわ」


(うわっ、気持ち悪っ。何でこいつこんなに素直なんだよ)


先程までの迷惑女とのギャップによる違和感を抱きながら俺はベッドに入り眠りについた。


「寝たかな?」


彼がベッドに入ってから1時間程経った後、私は体を起こした。

勿論この状況下でする事は決まっている。

夜這いだ。

彼が私になびかないのであれば、強制的に私の魅力で虜にして仕舞おうと考えた訳だ。


出来る限り気配を消しながら慎重に彼が寝ているベッドに近づく。

彼は布団で顔を隠していて寝顔が見えないが、安らかな寝息は聞こえるのでぐっすりと寝ていると思っても大丈夫だろう。


彼女は服を全て脱ぎ、一糸も纏わぬ姿になった。

豊満とは言えないが、歳の割には中々発育の良い胸が露わになる。

充分魅力的と言える身体が窓から差し込んでくる光に照らされて、その姿はとても幻想的であり、美しいものであった。


「ーーーーっ」


そして布団に入ろうと手を伸ばし、めくろうとしたーーが、何かに阻まれて布団に触る事が出来なかった。

それどころか電撃が彼女の体を走り抜ける。


その電撃は普通の人間なら絶叫しながら気絶する程の威力を持つのだが、彼女は絶叫せず、尚且つ其れに辛うじてだが耐えた。


だが、彼がそんなに甘い訳がなかった。

彼女が電撃により立ち尽くしている所に正方形の石が落下してきて容赦なく彼女の意識を刈り取ってしまった。


そうして彼女の夜這い作戦は失敗に終わった。

その後、朝が来るまで床の上で裸で寝たことにより体のあちこちが痛くなった彼女は、彼に呆れられながらも特訓の為に泣く泣く治療されていたのは置いておくことにしよう。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



俺はベッドに入った後、迷惑女の態度の急変について考えていた。

俺が迷惑女にした仕打ちは、俺からしても申し訳ない程酷いものだと思っていた。


だが、それでも俺がそのような仕打ちをした事には意味があった。


1つ目は、迷惑女に情を抱かないようにする為だ。もし情を抱いてしまってはラミアを置いてきた意味が無くなってしまうからだ。そうなるのを防ぐ為にも俺は絶対に優しくする様な真似をせず、敢えてあの様な真似をしてきたのだ。


2つ目は、俺に憎悪を抱かせる事により早い実力の向上を図るためだった。これはもう充分に達成されたと言ってもいいだろう。後は、迷惑女に優しくしない様に注意しておけばいいだけだ。



俺は2つ目の理由により、迷惑女が寝ている俺に対して何かしらの攻撃を仕掛けてくるんじゃないかと予想し、其れに対する対策をした。


先ずは無詠唱で結界をはる。その時に触れると電撃が発動する様に組み込む事も忘れない。

結界を無詠唱で使う事は防御力が下がるので余りしないが、迷惑女程度なら破壊される事は無いだろうと思って無詠唱にしたのだ。

そして電撃だが、想定では耐える確率は低いだろうと思った。

だが、低いだけであって確実では無いので俺は更なる罠を仕掛けた。

木魔法により作った細いくて燃えやすいが丈夫な糸を結界や壁に這わして天井まで持っていく。

垂れないように補充もしっかりしたのを確認してから、土魔法で糸を中に入れた岩を作った。

まあ、簡単に言えば迷惑女が触った事により発動した電撃が糸を燃やして迷惑女の頭に落下するという訳だ。

前世のタライみたいなものだな。


一通り作業が終わった後、俺は眠りについた。

翌日、裸となった迷惑女が床に転がっていた事に驚きを隠す事が出来なかった。

だが、このままでは特訓に遅れが生じてしまうと触りそうになる手を必死に理性で押さえつけながら電撃を使って女を起こし、体が痛いと訴える迷惑女に呆れと軽蔑の視線を向けながら治療した。


治療の際に視線を胸などに向けないようにするのは中々にして大変だった。





やっと熱が37℃台に下がってきました。


今回心配を掛けてしまい、また、毎日更新が出来ず本当に申し訳ありませんでした。


これからは体調に気をつけながら頑張っていきたいと思いますのでこれからもよろしくお願いします。


感想、リクエストをお待ちしております。

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