表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/106

アドバイス

俺が天ちゃんにもたれかかって寝ていた時の事だ。不本意ながら俺は2年ぶりにあの部屋を訪れる事になった。



「久しぶりだね♪また会えて嬉しいよ」


「あっそ。俺は2度とお前に会いたくなかったんだけどな」


「がーーん」


「ちっ」


俺は余りのウザさに舌打ちをする。

久々に会って少しはマシになったかと思ったが、そんな事は無く、むしろ2年前よりもウザくなっているのだから舌打ちするのはしょうがないだろう。


「ちょっと〜なんで舌打ちするの?久々に会ったんだから前みたいに優しくしてよ」


「近い近い。寄るな、離れろ。半径3メートル以内に入ってくるな」


「ぶーぶー」


「気持ち悪いんだよ。というか俺が此処にいるって事はまたなんかあるんだろ?早く言えよ」


「イライラしないの」


「死ね」


俺は近寄ってきた創造神の顔面を右足のハイキックで蹴り飛ばす。

身体強化が使えないのが残念だ。


俺に蹴り飛ばされた創造神がむくりと立ち上がり涙目で俺の方に走ってくる。


「なんで蹴り飛ばすのさ。僕がなんかした?」


「ウザい。そんな事どうでもいいから早く用件を言え」


俺のその言葉に少し考えるように手を顎に当て暫く考え込み、何か良いことを思いついたかの様に笑った。


嫌な予感しかしねー。

そしてその嫌な予感は見事的中してしまう。


「僕も天龍みたいに何か渾名を付けてよ」


「は?」


「付けてくれなきゃ絶対に言わない」


(うわっ、こいつやっぱり凄い面倒くさい。ていうか、こんな奴を渾名で呼びたくない)


暫く考え込み、俺は良いことを思いついた。発想の逆転だ!今ならどんな罵倒でも渾名と言えるって事を。


「じゃあ創造神クズで」


「え?それって悪口……」


「いーや渾名だ。じゃあ話してくれ創造神クズ


不本意そうにするが、自分の言ったことを守らない訳にもいかず、渋々と話し出した。




「君は天龍の修行に耐え抜き、その上天龍の血まで飲んだ。正直言ってもう君は人族ヒューマンであって人族ヒューマンではない」


「どういうことだ」


「いや、言い方が悪かったね。君は人族ヒューマンだ。だけど天龍の血によって、少しだけ細胞が作り変えられている。つまり今の君の状態は人族ヒューマンと天龍の両方の細胞を持つもの。この世界で異色の存在となってしまったんだ」


「けど、それは俺だけの問題で人に影響する事は無いだろ?」


「そうだよ。もし君が結婚して色々したしても産まれてくる子供は魔物でしたなんて事は無いから安心してやっていいよ」


「……お前が言いたい事はそんな事じゃないだろ」


「流石天才、よく分かったね。じゃあ君の考えを聞いていいかな?」


「俺と他の人との実力差があり過ぎる。それは例えラミアが成長したとしても埋まるかどうかわからないぐらい大きな差。俺が守りながら戦うという選択肢も無くはないが、いつか守ることが出来ずに大切な人を失ってしまう。

だから俺はこれまでとは違い、お前にとっているような態度で人と接して距離を置き、自ら1人で行動するようにしなければならないという事だな」


「うん。大正解♪そこまで分かってるんだったら次にとる行動もわかるよね」


「ラミアを突き離し、旅の扉を使って何処かに移動する……だよな」


「その通り。次は深界に行くといいよ」


「分かった。…ったく初めからそういう態度で接してくれれば楽なのにさ」


「だって君と会うだけが僕の生き甲斐なんだよ。君以外はこの世界には呼べないし…」


「じゃあお前がこっちにこればいいじゃねぇか」


「言っとくけどそれは大量の力を使うから厳しいんだよ」


「ふーーん」


「あっ、そろそろ時間だ。またね」


「ああ、俺は2度と会いたくないがな」


そう言って彼は帰っていった。



「………薄々気付いてるかな」


最後のやり取りはおそらく彼が僕が破壊神じゃないかと疑っているという事はだろう。

なんとかポーカーフェイスを貫く事が出来て誤魔化せたが、次に来た時には自力で答えに辿り着いているかもしれない。


「ま、それもそれで一興かな♪」







4日間私事で投稿出来なくてすみませんでした。


年末年始で忙しくなるので、毎日更新が厳しくなると思いますが、頑張るのでよろしくお願いします。



コメント待っています


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ