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帰還

「はぁ……なんか疲れたな」

俺は客間の豪華なベットで寝ているラミアを見ながら無意識の内にそう呟いていた。


初めての洞窟に初めての戦闘、それだけならまだこんなに疲れていなかった筈だ。だが、それに加えて伝説の龍と1対1、さらに俺にだけ聞こえる声でその龍が話しかけてきて、気に入ったから古代魔法を教えてやるという無茶苦茶な事まで言い出す始末。これで疲れなかったら化け物だろう。生前読んだラノベでさえ此処まで無茶苦茶な物語は書いていなかった。まあそんな事は置いといて………


「レイラさんには感謝しなきゃな」

ラミアを無事に王宮まで帰してくれ、天龍を前にしても俺を助けるために斬りかかってくれた。まあ、これは誤解だったのだが……先程も俺が疲れているということを察して王様にお願いして事情を話すのを明日にするように計らってくれたんだ。レイラさんは気にするなと言っていたが、今回の借りは必ず返さなければいけないと思う。


しかしどうやって返そうか……


そこで俺はレイラさんと約束した事を思い出した。軽い気持ちで言った約束だったが、借りを返すにはいい口実になるだろう。まあ、こんなことで返せるとは思ってはいないが…

俺はレイラさんに作る料理は何がいいだろうかと色々考えている内に溜まっていた疲労による眠気が押し寄せてきて、いつの間にか眠っていた。

次の日、俺はレイラさんに連れられて王の間へと来ていた。


「王様おはようございます」

「昨日はゆっくり眠れたかな?」

「はい、おかげさまでゆっくりと眠ることが出来ました」

「そんなにかしこまらなくてよい。もっと気楽に話すがよい」

「そんな…王様相手に恐れ多い事が出来るはずがありません」

「おぬしはまだ子供じゃ。何を遠慮しているのじゃ、もっと気楽にせい。まあ必要最低限の礼儀は必要じゃがな」


本来ならこう言われたとしても敬語を突き通すのが礼儀というものだが、生前?とは違い今は5歳の少年の姿なんだからここで従わないのはかえって悪印象を与えてしまうだろう。後で頼みたい事もあるしここは言う通りにして好感度を上げておくとしよう。


「……わかった。これでいいか?」

「うむ。では、改めて言おう。よくぞ天龍を相手に無事に帰ってきた。また、ワシの頼みでおぬしを危険に晒してしまったことを詫びる。すまなかった」

「お、王様」


王様が俺に頭を下げ、その様子を見て周りの兵士や大臣が慌てている。一国の主がこんな子供に簡単に頭を下げていいのだろうか。

いや、今はそんな事を考えている場合じゃない。早く頭を上げさせなければ。


「王様、頭を上げてくれ。俺に頭を下げる必要なんてないから」

「そうか?けどおぬしのおかげで娘の命が助かったのだ。命の恩人に感謝はしなければならないじゃろ。そうじゃ。おぬし、何か願いごとは無いか?なんでもとはいかないが、叶えられる範囲なら叶えてやろう」

「じゃあ、3つお願いしてもいいか?」

「うむ。まあ内容によるがの」

「1つ目は衣食住の確保、そして王宮の書庫の閲覧許可だ」

「よかろう。昨日使った客間を使うといい。食事は豪華とは言えないが、使用人達と同じものでいいじゃろ?」

「ああ、充分だ」

「それと、本の閲覧は好きにするといい。じゃが、破ったり勝手に持ち出したりするのはやめて欲しい。借りたいのならば司書に言ってからじゃ」

「勿論だ。2つ目は修行のためにレイラさんと、この国1番の魔術師を貸して欲しい」

「わかったと言いたいところだがそれには条件をつけさせてもらおう。もし、この国が攻められた時力を貸すというのはどうじゃ?」

「わかった。だが、こちらから仕掛けた戦争には力は貸さない。で、3つ目なんだがこれは後で2人だけの時に聞いて欲しい」

「よかろう。皆の者席を外せ」


王様がそう言うと、みんなこちらをチラチラと見ながら部屋を後にした。

レイラさんは視線で絶対に粗相のないようにと言っている。正直言ってレイラさんの視線はめちゃくちゃ怖い。視線だけで人を殺していそうだ。もし粗相をしたら後でどんな目にあわされるだろうか……想像しただけで震えてきた。

そんな馬鹿な妄想をしていたが、王様によって現実に引き戻される。


「で、なんじゃ?」

「レイラさんにお礼がしたいので料理を振る舞おうと思っている。材料の調達と調理の為に設備を貸して欲しい」

「ほう、なかなか義理堅いのじゃな。じゃが1つ条件をつけさせてもらう。おぬしが作る料理に興味があるのでその時はワシの分も作るのじゃ」

「マジで……」


王様は俺の反応を見てニヤッと笑い、俺は苦笑いしか返すことが出来なかった。1つ目、2つ目と少し無茶なお願いを聞いてもらったので断ることが出来ず結局その条件をのんだ。

王様に食べさせる上品な料理なんて作れないぞ。

………マジでどうしよう。

俺は王の間を後にして、部屋で頭を抱えた姿をラミアに見られて慰められたのは内緒だ。

はい、今回も短いですね。


いや、本当に申し訳ございません。


次回は料理編なのですが、とても難しく苦戦中です。次回は短くちょっと変な文章になりそうですがその辺はご了承ください。


その次の修行編は、まあ出来るだけ長く書こうと思ってはいるんですが……


長く書けるかとても不安です。


まあ色々と情け無いことばかり言っていますがこれからもよろしくお願いします。

コメント待っています。



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