死にました
はあ……最悪だ。なんで今更あんな夢を見るんだよ。憂鬱になるが見てしまったものはしょうがないと切り替える。
さて……これからどうしよう
まずは現状整理をしようと考えた。
着ている服:ジャージ上下
持ち物:なし
さて……これからどうしよう
ってこの状況シャレになってないって。
思わずこれからどうしようって二回考えたよ
所持金0 身分証明書なし 外見明らかニート てかジャージ
無理だ 詰んだ。この状況から何をしろって言うんだよ 何も出来ねぇよ
俺は公園のベンチに腰掛けてため息を吐いた
すると遠くから子ども達のはしゃぐ声が聞こえてきた。
なんでこんな朝早くから……いや、今日は日曜日か…そんなことを考えていると子ども達が近づいてきた。
「うわ、キモ ニートがいるぜ」
「違うよニートは家に引きこもってる人のことを言うからこの人はニートじゃないよ」
「じゃあなんでこんな格好をしてるんだ?上下ジャージでデブなんてニートしかいないだろ」
「……たぶん家から追い出されたんだよ」
「やっぱりニートじゃん。離れよーぜニート菌がうつる」
やばい、泣きそうだ。小学生にニートを連発され、オマケに家を出た理由まで当てられるとは……てかうるさいぞ
「……うるさい はやく何処かに行け」
やばい、声に出ていたーーそう思った時にはすでに遅かった。
「うわっニートが喋った。やばい空気感染する、ニートになる」
「マジかよ 俺ニートなんかになりたくねぇよーーー」
そんな会話をしながら小学生二人は俺の元から逃げて行った。はぁマジで凹むわ
……空気感染しないからね
とりあえず俺は公園から離れることにした。
腹も減ったしコンビニの残飯を漁り食べようかな?そんなことを考えながらブラブラと歩いていると、さっきのクソガキ共が川で遊んでいた。呑気だな、さっきまで俺を罵倒していたくせに……たぶん俺のことなんてもう忘れているだろう。思い出したらイライラしてきたので少し説教をしてやろうと思い、川へと向かった。
俺は橋を渡り川に向かっていた。しかし、川に近づくにつれて俺は異変に気づいた。少年の一人が川で溺れているのだ。もう一人は川辺で必死に助けを求めているが周りには俺しかいなかった。
「待ってろよ…」
俺は泳げないことを忘れて橋から川に飛び込んだ
無我夢中だった俺は少年のところまで犬かきのように手足をバタバタさせながらちかづいた。
「だ…だいじょうぶか?」
「た、助けて助けてよ」
足がつっているようだ。先ほどの少年は必死に溺れないようにもがいている。
「掴まれ」
俺は必死に手を伸ばし少年を捕まえた。
視界の隅で近所のおばさんらしき人が何か喚いているが、俺にはもう何も考えられなかった。俺は腕の力だけで少年を水面の上に持ち上げた。そこで意識は途切れ、俺の体は水中へと沈んでいった。