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謎の少年再び!

「おっはよーーございまーーーす」

「うるさい」

俺は、目覚まし時計を止めるかのように声の主を叩く。

「いったいなー もー 起こしてもらうことに感謝とか無いの?」

「ねぇよ。ていうか、お前誰?」

「ひっどーい、たった二年で僕のことを忘れたの?君をこの世界に転生させた張本人だよ‼︎」

寝ぼけ眼で声の主を見ると、二年前、白い空間で会った少年だった。

そして今、二年前と同じ白い空間で何一つ変わっていない少年と会っている。

「……ああ、久しぶりだな。とりあえずその話し方やめてくれ、イライラする」

「えーー まあいいけど。それよりこの世界は気に入った?」

「前の世界よりずっといいよ」

「それは良かった」

「それだけの用で現れたってことはないだろ?」

少年が俺の答えに嬉しそうにニコッとする。

「いいね いいね その頭の回転の速さ。話が早くて楽だよ」


それじゃあ、と前置きをして少年が語る。

「君、この世界に順応するの早すぎるよ。それが悪いっていうことじゃ無いんだけど……僕の予定だと、言葉を理解し、習得するのはもう少し後だったし、上級魔術を習得して、応用するのはずっと後のことだったんだよ」

それを君が……そう言いたそうな顔で見て来たので、俺は言う。

「そりゃ悪かった」

悪いとは全くもって思っていないが、謝っておく。面倒臭い相手は素直に謝ってしまうのが一番だ。

それを見透かしたかのようにニコニコ笑いながら少年は言う。


「そのせいで少し予定が狂っちゃったんだ……」


だからどうしたと言う前に少年が再び口を開く。


「予定が狂っちゃうと面白くなくなっちゃうんだよね。だから……君の魔力を封印させてもらうね♪」

「は?そんなこと出来るわけないだろ」

「僕は創造神だ。そのくらい簡単に出来るんだよ」

と、真面目な顔で少年は言う。

……こいつが創造神?あり得ない……いや、けどそれなら俺を転生させたことなんかも説明が……

そんな事を考えていると創造神?がニヤニヤと笑っている。


「信じてもらえたかな?」

「……一応な」

……いささか不本意だが信じるしか無いだろう。


「何故俺の魔力を封印するんだ?」

「さっきも言ったけど君の魔力を封印しなきゃ僕の予定が狂っちゃうんだ」

「予定ってなんだ?」

「まあ、それは言えないんだけどね♪」

俺がこいつの手のひらで踊らされているのは面白く無いが、創造神に対する情報が何一つ無いので駆け引きをすることが出来ない。


俺が悔しそうに顔をしかめるのを見て創造神が ああ、それと……と付け加える。

「君の魔力全てを封印するわけじゃ無いから安心して」

「具体的にどれくらいの魔力を残してくれるんだ?」

「上級魔導師と同じくらいかな?」

少なくとも混合魔法は何発かは発動させることが出来る。

が、隕石や台風など、あのレベルの大魔法は発動出来なくなるのか……


「……っとそろそろ時間かな?」

創造神がそう言うと俺の体が薄くなっていく。現実に戻るのだろう。


まだまだ色々と聞きたいことがあるが、そんな時間は無いだろう。一つだけにまとめることにする。


「あと一つだけ聞かせてくれ」

「なに?」

「俺の封印はいつ解けるんだ?」

「時が来たら解けるよ。それこそ神のみぞ知るっていうことさ♪」

「チッ つくづくムカつく神だ」

そう悪態をつくと同時に俺は現実に戻るのだった。



彼はとても楽しい人物だね。僕の予想を大きく上回ってくる。


「それにしても、僕に敬語を使わないのはムカつくな…… 気に入らない」

一瞬イラつきを見せるがすぐに切り替える。


ああ……彼の顔が絶望に染まる顔を早く見たいな♪

そんなことを考え、創造神はニヤっと笑った。


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