愛情表現
話しに意味がないの
で分かりずらいです。
誤字・脱字、その他諸々ありましても気になさらずに。
今日頬を舐められた。
どこが美味しいのか理解できないが彼曰く「デリシャス」らしい。
それは汗のしょっぱさや何かなのかと聞いたが何か違うらしく私も自分の手の甲を舐めてみたが…ふむ、多少の塩分を摂取できるだけだった。
「海帰りにコンビニ寄って帰ろー」
貴幸はいつもこの奇妙な愛情表現の後も平然としている。最初は戸惑ったが今ではなんてことない、キスや抱き合うことと同じように《舐めること》も軽い愛情表現の一部となっていた。
ただ、唾液は空気に触れると酸化するので鼻に近いところを舐められると匂いが気になる。
「うん…いいけど。その前に…顔、洗ってくる」
何故か気恥ずかしくて顔を背けながら教室を飛び出す。
…が、廊下を出た瞬間にまた体は教室に戻った。
「ふぁ!「顔洗うの?なら洗う前にさー…他も舐めさせてよ……」
「えっ」
抵抗しようにもすでに遅く抱き上げられていた体を壁際にやられ両手を後ろな拘束される。
「貴幸…まだやるの」
「洗っちゃうなら勿体ないし、いいじゃんいいじゃん海はじっとしてくれればいいからっ!」
…そう言われても。
「んっ」
鼻の頭を甘噛みされた…なんか子蕎麦湯い。
「…海ってさ、なんでこんなに旨いのかな」
左まぶたを舐めながら答えようのない質問を問い掛ける。
「そんなの…んーっ…わ、分かんないよ……。私が舐めたって、分かんなかったんだも…んんっ」
今度はキス、唇を舐めたり舌を舐めたり…味わいながら舐める姿は我が彼氏ながら少し怖い。
口回りは一通り舐め終わり満足したのか体の後ろで拘束されていた手は自由になった、がその代わりに顔を押さえつけられ貴幸の親指はさっき舐められた左まぶたを軽く上に引っ張る形で固定された。
「なぁ」
…これから言われることがなんとなく想像できるが一応聞く。
「…何?」
「眼球舐めさせてっ!」
やっぱり……前にも一回無断で舐められ私が怒鳴ってから唯一同意を求める箇所。
「えー…唾液が目に入って痛いから嫌なんだけど」
「そこを何とか!本屋で何か買ってあげるから」
物で釣ろうって魂胆が丸分かりだが…今月のバイト代も残りわずか、なるべく出費を減らそうと思っていたところでの金銭での交渉……。
「ハードカバーの本3冊でどう…?」
「のった」
「じゃ、早めにどうぞ」
二、三回まばたきを繰り返し
乾いた目を潤す。
「じゃー、いっただきまーす……」
貴幸の舌が私の目に近付き左目の視点がボヤける。
ヌチャっという音をたてて眼球に舌が張り付く。
…うぁ…うーん……んぁ…ヌルヌルー…
痛くて目に涙が溜まる、だが逃げようにも顔は固定され動けない。
「たかっ、ゆきー……もういいでしょ~……?」
「えー、もう痛い?」
「うん、かなり」
はっきりと言うと意外に止めてくれるもので貴幸は残念そうに「そっか…」といいあっさりとその行為を止める。
やっと終わりかと肩の力を抜いた瞬間にまた肩に力を入れてしまった。
貴幸が首筋を吸っていた。シャツが腕にまでずり下がり肩があらわになる。
「いった…っ」
肩を強く噛まれ歯跡がついた。
「海、舐めるのは終わりにするから今度は普通にいちゃこらしよーね」
上目遣いで貴幸はそう言い胸に顔を埋めた。
そして私はボーッと教室の天井を見上げ気付くのだろう。
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