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二学期

二学期が始まると予想通り、明宏は、あっという間に人気者になった。男女問わずみんな明宏の優しさと惹きつけれる性格にメロメロになった。ファンクラブまで出来た。しかし、わたしと明宏の時間はあった。人気の無い塾の行き帰りだ。


塾の帰り道で


「十勝君、学校でスゴい人気者だね?」


とわたしは明宏に言った。


「そうなの?」


と明宏は不思議そうな顔をした。


「今井さんの事、好きな同級生多いよ。良く今井さんの話題になるもん。」


と初耳な事を明宏からわたしは聞いた。


九月は、風が強い。わたしの制服のスカートから下着が見えてしまった。明宏は目を逸らした。


「十勝君、見たでしょう?」


「な、何を?」


明宏が珍しく慌てた様子だった。


「正直に言うか、ジュース奢って!」


とわたしは、意地悪を明宏に言った。


明宏は、近くの自動販売機でジュースを買ってくれた。渡してくれたジュースを飲みながらわたしは自分が明宏を今だけ独占してる気持ちになって嬉しかった。


「十勝君、好きな女の子出来た?」


「うん。」


わたしは、自分で聞いておきながらショックだった。


「誰かな?同じクラスの人?」


「そうだよ。」


その後は、二人とも黙って家に帰った。同じクラスって事はわたしにもチャンスあり?でも可愛い子いるからな〜。もう内緒で付き合ってるのかな?自宅のベッドの上でわたしは悩んでいた。やっぱり夏休みに告白しとけば良かったかな?でも断わられたら気まずくてショックだしな〜。


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