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夏の終わり

夏休みも後半になって来た。わたしは少し寂しい気持ちだった。明宏との二人の時間が終ってしまう。


塾の帰りの図書館でわたしに明宏は数学の公式を優しく教えてくれていた。


「今井さん?聞いてる?」


明宏の横顔に見惚れてしまっていたわたしに明宏が心配そうに聞いてきた。


「う、うん。ごめん。」


とわたしは慌てて答えた。


明宏から数学と英語を教わるようになると嘘のように勉強が楽しくなって成績もグンと上がった。わたしの明宏への気持ちも変化しつつあった。


「今日は、ここまでにしようか。」


「ダメ!もっと教えて!」


わたしは、明宏と少しでも長い時間一緒にいたかった。


「そう。勉強熱心だね。」


と明宏は関心したようにわたしを見つめて言った。


あなたに熱心なんですとも言えずにいた。明宏はわたしの事どう思ってるんだろう?夏休みが終わったら学校が始まる。きっと明宏は女の子にモテモテになる。彼女もいたし、色々経験豊かなのかな?告白したら軽い女だと思われるかな?


わたしの頭の中は明宏の事でパンク寸前だった。


「もう少しで、夏休みも終わるね。」


と明宏は寂しげに言った。


「うん、ずーっと夏休みが続いて欲しい。」


と明宏を見てわたしは言った。


小学生の頃の気持ちとは違ってわたしは明宏との夏休みがずーっと続けば良いと思っていた。


「今井さんは、童心を忘れてないね?」


と明宏に小学生扱いされた。


わたしは、この夏休みを忘れないだろう。一生。大好きになった明宏と過ごした夏休みを。


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