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ボロボロ

学校の近くの河原でわたしと零士は、放課後遊んでいた。そこに足を引き摺った明宏が通りかかった。


「明宏、元気か!」


零士は、優しい男だとわたしは思った。明宏の事を引き摺っているわたしを許してくれいて。しかし明宏の様子がおかしかった。わたし達を見て涙をボロボロ流し始めた。話しを聞くと光子と関係を持ちたくなくて拒絶していたら毎日イジメを学年中から受けているという事だった。前の明宏なら弱音を吐く事はしなかった。それが堪らず告白するという事は相当酷いイジメを受けているという事だ。


「明宏、転校して来い。」


零士が、項垂れている明宏に言った。


「あぁ。」


と零士に答えるのが明宏はやっとといった感じである。明宏は、わたしを守る為にずっと耐えてたんだと思うと涙が出た。しかし、明宏は転校してこなかった。心配だったが連絡方法が無いしどこの高校に通ってるのかも分からなかった。あのままだと明宏はイジメ殺されてしまう。わたしは、危機を感じながらも何も出来なかった。時だけが残酷に過ぎて行った。夏休みに入った。もしかしたら明宏が図書館に来るかもしれないと思い毎日通ったが明宏は来なかった。明宏、お願いします。生きてて。そんな時に、テレビのニュースで明宏が行方不明だと知った。


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