【日常】ブレーカーが落ちた
夕飯の準備をしていたら、ブレーカーが落ちた。
マズイな、冷蔵庫も止まってるし、時間的にそろそろお袋が帰ってくる。
早く復旧させないと。
「親父、ブレーカーの場所ってどこだっけ?」
「確か廊下の壁に……ちょっと待ってろ、懐中電灯取ってくる」
真っ暗なリビングからガサゴソと棚を漁る音がする。
途中、「あれ? 確かこの辺に」なんて声も聞こえてくるが。
「……ダメだ、暗くてよく見えない。海人、スマホのライト貸してくれ」
「あいよ……ってバッテリー切れてるし! なんでこんなときに」
「仕方ない、充電するか。えっとコンセントコンセント……」
二人で壁を手探りしながら、何とかコンセントの穴を見つける。
でも、充電器を差すにはやっぱり灯りが欲しいな。
「ほら、俺のスマホのライトを使え」
「お、サンキュ」
親父に手元を照らしてもらってプラグを差す。
よし、これで充電……あれ? できないぞ?
「あ、しまった! ブレーカー落ちてるから電気来てねぇのか!」
「なら予備バッテリーだ! 予備バッテリーを使おう!」
その後、何とか探し出した予備バッテリーをどうやって充電させるか試行錯誤していたら、お袋が帰ってきて「……二人ともバカなの?」と呆れられた。
なぜだ?
【お題:闇、冷蔵庫 テーマ:本末転倒 文字数:500字】