【コメディー】リアル地雷除去ゲーム
スコップで足場を開拓しながら進む。
少し進んでは旗を立てて、
またスコップを振るって、
これの繰り返し。
「……なぁ主催者さんよ、楽しいかコレ?」
「もちろん! 『リアル〇〇』的なごっこ遊びって心躍るでしょ?」
「リアル脱出ゲームとかな。まあ分かるけど」
だからってマインスイ○パーはリアルでやっちゃダメだろ。
無駄なスリルと肉体労働で高揚感より疲労が勝るわ。
「てかいつまで続けるんだ? かれこれ3時間以上経って」
「ぐあぁぁああっ!!」
「あ、アイツ地雷踏んだな」
少し遠くから爆音と悲鳴が同時に聞こえた。
どうやらもう一人の被害者、俺の友人が被弾したらしい。
まあ遊びだし死にはしないけど。
……死なないよな?
「ほらもう少しだよ! そのマスを掘れば……おめでとう! ゲームクリア!」
「ハァ、ハァ、やっとか……。で? 景品は?」
「ないよ。さ、元に埋め戻そうか」
「……」
残されたのは月面みたいに穴だらけな荒地、と疲労のみ。
知ってるか? 無意味に穴掘って埋める作業って一種の拷問なんだぜ?
「お疲れ様! またやろうね!」
「二度とやるか!」
俺は怒りに任せて盛土にスコップを突き立てた。
あれ? そういやさっきここ旗立てたような?
って今カチッて音が鳴ーー
【お題:月、地雷 テーマ:爆発オチ 文字数:500字】




