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【日常?】オカルト研究会の迷走活動記録

「オカルトや魔法を現実に呼び込むには、科学の矛盾を突けばいいのよ」


 こがね会長は今日も黒板にチョークを走らせ、ガリガリと難解な数式を書きなぐっていた。


 俺達オカルト研究会は超常現象を引き起こそうと日々探究を続けている。

 そして最近の彼女の主張は、非科学的現象は文字通り科学の外側を探れ、ってことらしい。


「この世界を作った神様だって完璧とは限らないでしょ? なら因果律のどこかに穴はあるはずよ」


 と自信満々に語りつつ、数式を論文と照らしては「また計算が合った……」と嘆く会長。

 そんなことしなくても、もっといい方法があるだろうに。


「結局、現実って主観でしか認識できないんだから、そっちを変えた方が早いんじゃないか?」

「どういうこと?」

「例えば俺が今この場所を異世界と認識すれば、それは現実が異世界化したのと同義ってこと。だから」


 俺は調合していた自作の薬を一気に煽った。

 途端、視界がぼやけてくる。


「現実と妄想の区別がつかなくなれば、……異世界に、行け……る……」

「なるほどその手が……って何やってんのバカ!?」


 俺が夢の世界に旅立とうとする直前、「イカれてるわ……」という言葉が耳に届いた。

 お前にだけは言われたくない。

【お題:特になし テーマ:イカれたオカルト研究会 文字数:500文字】

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