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ボロボロの武器にも勝ち筋はある

 投稿遅くなりました。お詫びというわけじゃないですが、少し長くなっています。

 それと書き込みたい文を足そうと見返してたら1000文字くらいの内容が繰り返されてたのでもしかしたら同じ内容の文が2つ3つあるかもです。誤字報告の時はできれば繰り返されている文の後半の方を報告してください!間違って両方とも消すかもしれないので

 地面を駆け、襲い掛かってくるミンチマシーン(ツリア)から逃げる。いや、この名前はわざとじゃないよ?だってハンマーを振りながら追っかけてくるなんてもう……変なことを考えてる時間がもったいない。

 とにかく今は逃げに徹している。状況としてはボロボロの槍、救いようのないペラッペラHP、STRの塊ともいえるハンマー。逃げるが勝ちなんですよ……

 まぁ、逃げてもツリアのスキルで定期的にピンチに陥る。

「[束縛(そくばく)の手]」

 さっきのスキルの他にも別の効果があるスキルがあるようで今使われたスキルは名前の通り、その場で一時的な行動不能を起こすもの。といっても全身動けなくなるというより足の部分が地面から出てきた影の手に絡められて地面とぴったりくっつく感じ。だから上半身は動ける。

 さっきは突きでハンマーを弾かせて束縛を乗り切ったけど、今はそれをするとまた逃げられると思われているから、別の手段で攻撃するか、捨て身覚悟で俺をキルしに来るかのどっちか。

 どちらにせよここで攻撃の体勢をとらなければ確実に負ける。仮に避ける姿勢を取ったのならツリアは「避けるんだな」という考えのもと動き始めるだろう。それを悟らせないために構えているがまぁ状況的に避けるというのは察せるだろう。

 だからこそ俺はそこを逆手に取る。

 避けるような仕草を見せればツリアはおそらくその方向に向かって振るだろう。

 上位勢であればこのくらいの反応、フェイントと思うだろう。だが、ツリアは俺の動きが「避ける」ということしか考えていないだろうということに加え、ハンマーという武器の特性上、一手先を読んでいないといけないため、案外この状況でのフェイントは刺さるものだ。

 拘束が解けたタイミングで俺は左上に逃げるように足をピンと伸ばす。そうすることでツリアは俺の左上向かって動き、ハンマーを振りに来る。そのまましゃがめば簡単に避けられるし、ツリアに隙も生まれる。

「ここだァッ!!」

 力の限り槍を振るう。槍はツリアの腹部に刺さったタイミングで丁度壊れてしまう。それでも槍の先端は腹部に刺さったままなのでかなりのダメージを与えることが出来た。だが、瞬時に左からハンマーが飛んでくる。

 体中に激しい痛みが来るよりも先に、視界がグラッとブレ360度すべてが見えながら、最後にツリアが視界に映り、

「危なかったが、私の勝ちだ。」

 というセリフを放たれる。壁がヒビ割れるほどの衝撃を食らったはずなのに、どういうわけか、本当に少しだけHPが残っているが体中痛いし、何より、槍はバラバラになっている。さっきと同じように戦う術がないのだ。

「ん……まぁ、まだ勝ち筋はあるからな!!」

「その意気はいいが、ここまでくると台所のGにしか見えないな。」

「そんくらいじゃないと、こんなところで勝てないだろ!!」

 そう言って俺は走り出し、バラバラになった槍の欠片を幾つか持つ。持ち手部分は木となっていて、バラバラになった時は木の枝を折った時みたいに、結構尖っている。それが短剣サイズの5本ほどの棒きれとして落ちているのと、ツリアの腹部に刺さっている槍の刃が1つ。

 俺は一度深呼吸し、勝てる可能性がある戦い方を考える。

「……怪しいけど、やってみるか。」

 成功するかどうか、そして練習していない即興の動きを俺がどれだけついて行けるか。VRは基本イメージが大切なのだが、「どう動くか」というイメージというより、「どう体に指令を送るか」というイメージなので単に「敵を倒す」というイメージじゃなく、「右手を素早く動かす。この時両足の間隔は……」という明確なイメージを持たないといけない。つまり即興の動きだとその動きに元々のイメージが湧きにくい、指令を送りにくいので慣れていないとうまく動けない可能性が高いのだ。

 最初に木片を2つ頭部と左足を狙って投げる。まっすぐに飛んではいるが、狙いが少しずれてしまう。

 それをカバーするよう俺は前へと駆けだし、木片を追加で1つ投げる。ツリアは頭部への攻撃を避け、左足への攻撃をハンマーを射線上に割って入れ防ぐ。追加で投げた木片は持ち手で弾かれる。

 ただ、俺が来るタイミングではハンマーは存分に振ることはできない。

 この状況で満足に振れるのは下から上に振り上げる動きだ。そのタイミングと同時に横に跳ぶことで攻撃を避けた俺は腹部に刺さっている槍の刃めがけて蹴りを入れる。槍の刃には木片が一部だけ残っており、足に刺さることなく、ツリアの腹部へとさらに深く刺さる。

「!!?」

 冷や汗を流し、痛みにこらえるように固めを軽く閉じ、顔に力が入る。一瞬だけ止まった動きに俺は続けざまに持っている木片2本をツリアの体に刺す。

「これで……どうなるか?」

 動いている間も残っていた痛みに耐えきれず息を切らしながら話した言葉を最後にその場に倒れ込んだ俺は少しだけ仰向けになり上を見上げる。天井には室内であることを示唆するような火のついた蝋燭が大量に灯っている大きなシャンデリアが2つある。

 その視界の端にハンマーを支えに立っているツリアがいる。

 ツリアの方を見れば、ツリアは立ったまま

「生き残ったが、私の負けだ。」

 そう言って謙遜を始める。

「いいや、俺の負けだ。ツリアは、まだ余力があるじゃないか。俺なんて、武器は壊れたし、もう動けない。別に始めたてだから死んでも構わないしな。それに、こんな出しゃばってきた初心者の実力を認めちゃっていいのか?有名なんだし、そもそもこんな状況をプレイヤーが見てるわけじゃないんだし、いいんじゃないのか?」

「認めたくないが、認めなかったところでお前の気持ちが変わるわけでもないだろうからな。分かった。この勝負の勝利、ありがたくもらうよ。」

 そう言ってツリアはボロボロの体のまま俺にハンマーを振り下ろす。俺の視界は「DEAD」の赤く、大きな文字と黒い画面に包まれ、やがてフィールド選択画面へと戻っていくのだった。

「いやー、楽しかったなー!!」

 ツリアとの戦いを振り返り、その言葉を選択画面の目の前で話す。

「さて、武器でも買いますか。」

 俺は「カスタマイズ」のフィールドを選択し、武器を購入しに行く。このアカウントでキルしたプレイヤーは少ない。というかほとんどいない。だが、槍を数本買うだけのお金はそれなりにある。称号持ちとかの上位勢と戦うことで戦闘中でも自動的にお金が貯まるようになっているのか、それともグリードがお金を渡してきたのか。

「ま、買えるならとっとと買った方がいいか」

 そう言って俺は武器屋を探す。

 カスタマイズのフィールドは個人用のフィールドと商店街的なフィールドの2種類がある。 個人用フィールドは誰にも見られないという利点があるが、基本的な武器や装備しか売っていない。対して商店街的なフィールドでは他人に購入したものを見られるけども基本的な武器と装備に加え、現地でしか売っていない、日替わりの特殊な武器が売っている。俺がスピアのアカウントで購入した武器は基本的な武器と装備だが、せっかくならこのアカウントで思う存分楽しみたいと特殊な武器を探すことにするのだ。

 辺りを見渡せばそれは街中にある商店街と何ら変化のない普通の商店街。店員が声をあげて商品を売り、売れないものがあれば値引きされ、お得意様がいるのならおまけとして何かついてくる。と言っても移動している最中に見たり聞いたりしたものだから、全てが同じというわけでもなさそう。

「結構……人いるな……」

 最初は問題なく進めていたが奥へ進むにつれ少し人が多くなる。人だけでギュウギュウというわけではないがそれぞれが武器を買い、それもかなり大きいものなので通る場所がなくなってしまうのだ。

「お、いいところに路地裏はっけーん」

 俺はふと横を見た時に見つけた路地裏に入り込む。せっかく人のいない場所へ来れたのだから少しだけ路地裏を進むことにする。

 負けさせたい展開だったんですが、書きたいこと書いたら、互角になっちゃった(´・ω・)

 書きたいこと書かなかったら、1000文字くらいで終わってたからいいのかな?

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