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NPCは人に紛れ込む

土曜日に書き終わったけど、日曜日投稿になっちゃった。(´・ω・)

 とりあえずグリードに言ったことは守るべきだと思うので週が明けてからは毎日潜るつもりだ。

 今日は日曜日で特にやることがない。といっても冷蔵庫が空っぽなので買い物をしに行くことにする。

 俺が今住んでいるところはマンション。こんな大都会で1人暮らしをするのに一軒家だなんておかしいからね。

 唐突にこんな話をしてどうしたのかとでも思われるかもしれないが、同じ階のしかも隣の部屋の女性が大きな袋を抱えたまま、マンションの入り口近くをうろうろしているのだ。

「どうしたんですか?」

「あ、ゴミ捨て場が分からなくって……」

 新しく引っ越したばかりの人で俺がPSPでの練習時間が多くなった時に入ってきたのだろうか。帰宅時間が遅くなった時に初めてみたのだ。

「ゴミ捨て場なら、ここですよ」

 そう言って俺はゴミ捨て場まで案内する。と言っても、歩いて20メートルほどの距離なのでもう少し頑張って探せば見つかる───というよりさっき話したところからでも見えるのだが。

「あっ!!ここですか!ありがとうございます!」

「いえいえ」

 俺はそのまま買い物へと行き、必要なものを買い、そのまま家へと帰っていく。その時、買い物に行く前に会った女性がVRギアを重そうに運んで部屋に戻っている。

「何かゲーム始めるんですか?」

「ゥウワッ!!」

 女性は驚き肩をビクッと動かし振り向く。

「あっ、最近面白そうなゲームを見つけて……」

「どんなゲームですか?」

「プレイアーキルコロシアム?だっけ。なんかプレイヤーキルをする目的のVRゲームを見つけて、友達にも勧められて、面白そうだなぁ〜って買っちゃいました。」

「奇遇ですね!!実は私、そのゲームをよくやっていまして。」

 仕事の癖なのか、初対面とかあまり親しくない人に使う一人称の言葉が出てしまった。

 というか俺やってることなんかストーカーっぽいな……

「そうなんですか!!じゃあ、今度一緒にやりませんか!?」

「あぁーー……基本ソロプレイだからなぁ……まぁ、いつかゲーム内で出会えたらってことでいいですかね?」

「そっか……別にチーム組まなくてもいいのか……わかりました!!ではアカウント登録したら教えますのでまた会ったときに!!」

 そう言って女性はさっきとは違う軽快な動きで部屋へと帰っていった。

 なんとか嘘で誤魔化したが、今度会った時アカウント教えなくちゃいけないのか……どうしよ

 部屋に戻り買った食材を冷蔵庫へと入れる。

「うーん……もう一個アカウント作っておいてこんな感じの身バレ対策しておこっかな…職場の部下たちと仲良くなる……ことはなさそうだけどもしものこともあるしなぁ……」

 別にアカウントを大量に作ることは問題ないのだが、基本的に複数アカウントの育成が必要になるのでメリットは少ない。まぁ、俺にとってはプレコロできるのが2時間だけって運営から直々に決められて、というか決めたんだけども、作った方がPSPで自主練するよりも圧倒的に上達はしやすいだろう。

「一応グリードにも伝えとこっと」

 とりあえずグリードにアカウント名とかの情報を伝えておく。

「さーて、キャラメイクキャラメイクっと」

 俺は早速ギアを取り出し、プレコロを始める。

 名前はグリードに伝えておいた「はちみつレモンミルク」。考えるのが面倒くさくなったので自宅にあるものでとりあえず名前を決めておいた。

 顔の形は……確か仮面が売ってたはずだからそれにしとこっかな。顔は変に雑なのは俺的に良くないからスピアの顔にしとこ。別に仮面が壊れるわけでもないけどもしものために顔の傷跡だけ無くしとこ。

 ステータスはレベル1のまま始めるので武器ごとのステータス値からは変化しない。武器は練習の意味も込めて槍にしておく。

 今回も最初からSt1(ステージワン)から始めると前と同じように初心者に申し訳ないし、レベル差があるとある程度のハンデがもらえるのでSt10(ステージテン)へと潜る。

 フィールドに着くと、そこにはあの時初めて見た晴天と草原に広がる虐殺の景色。

 あの時はNPCだったから無視せざるを得なかったけど、今回はプレイヤーとして楽しむので自由なのだ。

「うおらああああああああああああ!!!!!」

 大きな声をあげて数人のプレイヤーがいる所へと突撃しに行く。

 プレイヤーは俺の明らかに初心者な服装と申し訳程度の仮面を見て

「勘違い雑魚プレイヤーがよ……」

「ケッ、あんなバカがいるからおもろくねぇんだよ」

「ああいうやつには痛い目合わせねぇとな」

「俺たちのゲーム生活がつまらなくならない様になぁ!!」

 そう言って4人のプレイヤーがこちらに向かってくる。武器はさっき話した人の順に双剣、杖、斧、ハンマーだ。

「[火炎球(かえんだま)]!!」

 杖持ちがこちらに向かって魔法を放つ。レベル差的に相殺できないので右へと避ける。

 双剣持ちが魔法のエフェクトの後ろに潜んでいたため大抵の人なら対応できずそのままみじん切りにされていただろう。

「フッ!!」

 双剣持ちは連続で斬り込んできたが、この程度はなんの苦でもない。避けて、弾いて攻撃を捌き、首元に突きを放つ。練習の成果が出てきたようで突きは正確に喉元に刺さっている。

 その時、後ろで斧持ちとハンマー持ちが息を合わせて攻撃してくる。杖持ちもそれに合わせて数発の魔法を放つ。

 それでもあの時のルリの放ってきた魔法の量とは比べ物にはならないし、斧とハンマーの攻撃も至って単調軽くジャンプするだけで避けられる。

 攻撃を避けて2人の喉元に突きを放ち、そのまま杖持ちへと向かうが、AGIが低いのもあって逃げられてしまった。それに加え、STRも低いので3人もまだ生き残っている。だが、

「レベル1の勘違い雑魚にここまで手こずっちゃうんだぁ〜……?」

 挑発を入れればこういう素行の悪い奴は大抵乗っかる。

「テンメェ!!」

「舐めんなよ!!」

 3人は予想通り、挑発に乗ってくれたので、また突きを首元に放つ。そして、心臓の部分、頭部、胴にも突きを放ち、さらに攻撃を与える。

 その後も数発突きを加えると3人は「DEAD」の表示と共に倒れた。杖持ちは戦意喪失したのか助けにも来なかった。

 レベル差が大きかったおかげか、レベルが30近くまで上がる。今更ステータスなんてどうでもいいんだけど、杖持ちを追いかけられなかったというのがあるので一応AGIに多めに振っておく。

 その後も何度かプレイヤーの元へ突っ込み、レベルが50まで上がる。

 お昼頃から始めたのでまだ時間はあるが、夜にももう一度やるのと、夜ご飯の用意ができていないので、今日はやめることにする。

「ふぅ。」

 ギアを外し、この後の夜ご飯の用意を始める。

「スピアでやる時、ボロが出ない様にしないと……」

 そう呟きながら夜ご飯を作っていくのだった。

 何書けばいいか思いつかなかったので、ページ下の評価をつけてください!!私自身、この作品を作っていくことで最近、「嬉しいな」とか「もっと頑張らなきゃ!」とかそういう気持ちが出てきてやる気が湧いてくるので、必ずやってほしいとかじゃないんですけど、つけていただけると嬉しいです!

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