表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/100

NPCは天災に立ち向かえるのか?

 節分に恵方巻は食べましたか?私はちょっと早めに食べちゃいましたが、具がめっちゃこぼれて手がめっちゃ汚くなりました。

 手だからよかったものの、みなさんは床にこぼさないように!

 舞っていた煙が見えなくなったころ、目線に映った女性の姿は「ザ・魔法使い」といった感じの服装だった。魔女がよく被るような自重で倒れている先に光を意味するようなとげとげしている形のキーホルダーみたいな飾りがついたとんがり帽子を深々と被り、ダボッとしている足元まで伸びたローブを羽織り、膝元まで覆われているブーツを履いている。色は全体的に黒いが、黒に近い、深めの青色をしたグラデーションが入っているようにも見える。何より気になったのは、帽子から見える青い目元に赤い血の涙のような模様が描かれていることだ。


「さっき止まったなら、これでも止まるはず!![火炎牢(かえんろう)]!!」


 俺が一歩踏み出したと同時にそう言いながらスキルを放つ。右手に持っている杖を振り、炎を噴かせる。

 さっきの言葉から恐らく拘束系のスキルであるはずなので、俺は横に移動し攻撃を避けるように動く。


「嘘!!避けちゃった!!」


 俺はそのまま踏み出し、女性に一撃入れようとする。が、


「なーんてね。」


 その時、足元が爆発するように一瞬発光する。それと同時に広範囲の地面が爆発する。

「よっしゃあぁぁぁ!!!勝ったああぁぁぁ!!」


 包まれた煙から俺が出てこないのか、女性は腕を空へ伸ばし叫ぶ。ちなみに俺は死んでいない。

 爆発の瞬間に高く跳躍し爆風でより高く飛んだだけだ。HPを半分近く失ったけど、脚が吹き飛ぶとかいった四肢の欠損はしていない。


 俺はHP的に[狂乱(フィーストオ)の宴(ブフランジー)]を使うか悩んだけど、せっかくバレていないっぽいので一度使わずにそのまま空中から奇襲を仕掛ける。

 突きを仕掛けるより振り下ろした方が速度が上がり威力が上がりそうなのでタイミングを見計らって肩から腰に掛けて槍を振り下ろす。

 どういう偶然か、女性は喜びのまま寝転ぼうとして後ろに倒れてしまい、胸もとにしか攻撃が当たらず、少し浅くなってしまった。


「うえぇぇ!?まだいたの!!?」


 驚きのあまり腰が抜けたように座ったような状態のまま後ろへと下がっていく。

 さっきの爆発は恐らく地雷のような魔法スキルだろう。

 地雷は設置した本人にも反応してしまう現実の地雷と同じようになっている。それでも魔法が同じとは限らないと思うので十分に警戒して攻撃を仕掛けに行く。


「まだまだぁ!!」


 そう言う声と共に地面が発光し広範囲が爆発する。さっきは拘束系の攻撃による反撃を警戒してすぐ反応できるよう少しだけ移動速度をゆっくりにしていたが、今回は全速力で走り、爆発をギリギリで避けるように攻める。


「[防御魔法]!!」


 俺が近づき、攻撃しようというところで防御魔法を展開される。

 繰り出した突きはパリィィンという音と共に弾かれる。

 ここで諦めて別の手を考えるというのもあったが、NPCはどんなに賢くてもこういう攻撃に執拗に攻撃するポンコツぶりがある。さっきの攻撃に対応している時点でそれはどうかと思うが。

 とりあえず考えたことは一応やっておくとして防御魔法に向かって何度も何度も突きや薙ぎ払いを繰り返す。


「この防御魔法は壊せ……ぇえ!?」


 ゆっくりと立ち上がりながら女性が壊せないとでも言おうとしたその時、防御魔法にヒビが入る。

 そしてそのまま防御魔法が割れる。俺はわざと不敵な笑みを浮かべて「やってやったぜ」感を出す。


「あばばば……[バースト][混合魔法弾]!!」


 とっさにノックバック効果のある魔法を繰り出され下がったところで様々な属性の魔法弾を撃たれる。

「もー怒った!![ゾーン]!!」


 そのスキルと共に女性の雰囲気が変わる。


「こっから全力!!」

 見開かれた目は蒼く光り目元にある赤い模様も一筋の線から枝分かれしているような模様へと変化している。


「[荒波]!!」

 放たれた魔法は水を大量にぶつけるもの。荒波というより津波にも近い全てを巻き込み、呑み込むような大きな波。


「ならばこちらも![狂乱(フィーストオ)の宴(ブフランジー)]!!」


 丁度いいタイミングだと思ったので、スキルを発動。

 俺が提案したデメリットは使用後の視界不良。実は調整が終わった後、グリードから、使用時間に応じて視界不良の時間が変わると言われた。つまり、ここで使いすぎると、この後起こるかもしれない戦闘でかなり響いてしまうのだ。つまりこの天災ともいえる状況に短時間で対処しなければいけないということ。


 波という圧倒的な質量から見えない相手も見える。俺は流石に一直線に突っ込むわけには行くまいと横に回り側面から攻撃を仕掛ける。

 波を抜け姿を捉えたその時、それは彼女にも見えているということ。


「[迅雷]!!」


 先に攻撃を仕掛けられる。スキルの名前の通り、放たれた数発の雷は全てあたりはしないものの、一発が頬を掠める。体力が大きく減ったわけではなくても、さっきの爆発の時に受けたダメージも相まって残りは3分の1といったところだろうか。


「止められないか……なら[劫火(ごうか)][火勢(かせい)]!!」


 そう言った途端、女性を中心に炎が広がる。そしてその炎は出てきたと同時により威力が高いであろう青い火へと変化する。

 近づくにも火に触れればスリップダメージが入る。ただでさえ減っているHPに追い打ちをかけられる。それに、火を通ったとしても攻撃が止まるとは限らないので、安易にHPを減らすわけにもいかないのだ。


 ここをどう突破するか悩んでいる時も絶え間なく攻撃が飛んでくる。

 ひたすらに槍を振ったり、避けたりしてどうにかダメージを受けないようにしているが、それでもだんだんと追い詰められていることに変わりはない。

 そんな時、俺の目線にふと勝ちに繋がるかもしれない状況が見えだす。

 それは、槍の動きに合わせて炎が揺らめいていること。それも振る速さに応じて動き方が変わっているのだ。


「フッ」


 俺はその細かい内容に少しだけ笑みがこぼれる。

 それならば!!

 俺はその仕様に感謝しつつ、思いっきり槍を地面に叩きつける。本来ならオブジェクトに当たると攻撃するより耐久力が減るので地面に思いっきり当てれば壊れるであろう槍。でもこれには[不壊]の効果がついているので、地面に思いっきりぶつけても壊れることはない!


 地面にぶつけた槍から勢いよく風が吹く。そして、槍の衝撃は地面に伝わり、女性の方へと一直線に地割れしていく。この2つの事が混ざることで、青い炎全てがなくなることはなかったが、地割れした部分を中心に一部の火が風に揺られるのを最後に消えて無くなった。

 俺はそこに全速力で駆け込み攻撃を仕掛ける。


「ラアアアア!!!!」


 雄たけびを上げ、女性に薙ぎ払いを繰り出す。


「[断層]」


 ただ、それでも冷静でいた彼女は地面を操作し、俺の足場を無くし、


「[重力強化]」


 落下速度を速め、俺を奈落の底に落とそうとする。視界の半分が地面となり女性が見えなくなりそうになった時、ここでくたばるのはどうかと俺も諦めずに


「オラアアア!!!」


 槍の先で地面を掴み腕の力だけで女性の目の前へと移動し、即座に蹴りを入れる。


「ッ![解除]!」


 彼女は自分が炎に飛び込めば負けることが分かるので、即座に魔法を解除。それと同時に俺にかかっていた落下速度を速めるデバフも解ける。


「さぁ、第二ラウンドだ。」


 俺はその場で槍を女性に向けて指を指すように向け、そんな言葉を話す。

 というか、勝てそうなのか?この戦闘……

 最近、投稿頻度が落ちたせいか結構ランキング落ちちゃいました。

 いつもなら「この程度だよね~」って感じで諦めていますが流石にこの癖は良くないと、頑張っています。頑張れ私!!そして絶対とは言わないが心の中で「頑張れー」って言って応援のパワーをくれ!!読者たち~!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ