近距離で大ダメージを叩き込まれるより遠距離からチマチマ撃たれる方が辛い
最近投稿頻度落ちてる(´・ω・)
一応毎日画面とは向き合ってるんだけど、すぐ寝る時間になって全然作業できないんだよォォォ!!
スキルの説明を受けた後、22:00を過ぎていたので、俺はすぐに寝ることにした。
次の日の朝、メールを確認すると、グリードからスキルの調整が終わったと報告してくれた。でもそのスキルを入れるのは次のメンテナンスの時にスキルをサーバーに入れ込んで対応できるようにしないといけないそう。
俺はスキルのためだけに入れ込むがないと思うのできっと1ヶ月先だろうとか思っていたけど、その後補足説明のようにメンテの日にちが出てきている。今日だ。
それも内容がSt11のバグの修正と一部スキルの修正、強化と新要素に関係するものが多い。
どうやら地形の一部でうまく判定が合わなかったり、St11にいる人の中で回線が悪いとその人についてを監視しにくくなったり、一部スキルでまれに判定が遅れて攻撃が出来ないのだそう。
この言葉だけを聞くとかなり致命的な問題かもしれないが、グリード曰くほとんどが1~3fps遅れていると言う。このゲームのfpsは60なので、60分の1秒、0.015秒ほど。俺にとっては誤差に聞こえる。
判定も一部コスチュームと地形が重なると俺が効いただけでは殆どプレイに支障が出ないのだが、そのことを言うと、数時間後、会社内で何十、何百行と書かれた熱意が画面上で語られたのだった。
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時は流れ、今日は日曜日。何ならメンテナンスだって終わっている。
今週は木曜日に会議が長引いてしまい帰るのが遅くなってしまった。その次の日、部長からお詫びとして飲み会へと誘われたのだ。そして、その行動を知った社長が土曜日に急遽会社内での飲み会へとなり、今週、ゲームが出来なかったのである。
でも飲み会が続いたおかげで、会社全体のモチベが向上、団結力も上がったように感じる。
部下たちも、こんな会社のことをどうか思ったのか、少しだけやる気が出てきたように見えた気がした。
そんなことはともかく、調整が入ったことでやっと[狂乱の宴]の使用が可能になった。俺は早速プレコロを始める準備を始める。ギアを装着し、鼻歌交じりにプレコロを開始。
流れ作業のようにSt11を選択し、フィールドへと入る。そのままいつものように歩き始める。
特に変わりもしない風景。そんな風景でたまに見る白熱した1対1。
フウまるがやられたことで改めてその強さを感じたのか、来る人が極端に減っている気がする。
それに攻撃しに来る人が見えないというのもある。つまり遠距離攻撃をする人なのだ。
それぞれ対処して収まりつつはあるが、今攻撃しているプレイヤーは一筋縄ではいかなさそうだ。
なぜなら、AGIが高くしているのか、数秒ごとに撃たれる魔法攻撃はどれも別方向から。それにご丁寧に属性を変えてくる。それぞれ対処のやり方が違うのでやられる側としてはたまったものじゃない。
今まで食らった攻撃の属性をまとめるとこんな感じ。水属性の攻撃は破壊しても水飛沫でダメージこそ受けないものの、移動速度低下や視界不良といったデバフを食らう。火属性は球体というより球体の空気が燃えているようなものなので、切り裂くように攻撃してしまうと炎の弾は何事もなかったようにこっちへ来るので、ダメージを受ける。それに加えて[火傷]状態になり、スリップダメージを受ける。
雷属性は弾速が速いうえに実体すらないのでそもそも切れない。他にもいろいろあるがこれ以上は説明してもキリがないだろうし、何より殆どが愚痴になってしまうだろう。
結論:魔法はウザい!!
何なんだよあれ!!ほとんど避けないと弾いてもダメージ受けるようなものじゃん!!ヌアアアアア!!!
フゥ。ゲームってストレス発散できるけど、逆にストレス作るもとでもあるよな……
そんなことを考えていても絶え間なく魔法が飛んでくる。
俺は槍で魔法攻撃を捌くのをやめ、体を傾けたり歩く方向を少し変えたりして最小限に動き避ける。
それでも尽きることのない攻撃を避け続けるのは効率が悪いので、誰が撃っているのかを特定するため、前みたいに攻撃の方向を見極め、すぐに突撃することにする。
飛んできた方向は目の前の岩場。柱のような岩場がまとまっているため外側からは攻撃されにくく、内側は迎撃しやすい入り組んだ場所だ。
恐らく魔法を撃ってくるプレイヤーは見つかりにくい場所であり、狭いところでは槍を動かしにくいことを考えて魔法を撃つ場所をここにしたのだろう。確かに、動かしにくい場所かもしれない。が!俺はそんなことくらい予想して練習しているから大丈夫だ!
もしかしたら当たるかもしれないけど、まぁ、何とかなるでしょ。そう考えながら岩場へ向かうと、
「[雷網]!」
女性が出す明るく高い声がスキル名を響かせる。すると右から黄色の網が出てくる。急いで右を確認すると黒いひらひらから少し色白の肌をしている手とその手が持っている先が光っていてところどころ尖っている形をしている杖が見える。
黄色の網は女性の叫んでいたスキルのように、少し電気を帯びているかのように部分的に光が舞っている。
避けると逃げられそうなので、一か八か槍の先で網を引っ掛け左に払う。
だが、網は勢いを失わず、俺の体にまとわりつく。
ビリッと来る痛みと共に、数秒の移動禁止となる。
その時、頭上を何かが通り過ぎる。それはさっき魔法を放ったであろう女性が箒に乗って移動している姿だった。
「ばいば~い」
女性はそう言って箒で逃げていったが、姿はまだ見える。
移動禁止が解けた時、俺は全速力でその姿を追いかける。地を蹴り、駆け、障害物なんて最初からなかったかのように通り抜け、一直線に女性を追いかける。
「うぇぇ!?追いかけてくるんだけど!?」
箒に乗った女性の移動速度は速いものの俺のAGI400には勝てなかったようだ。
だが、それなりに高度があるというのがあり、満足に攻撃できない。しかし、女性は
「[火球五連弾]![水球五連弾]![雷球五連弾]、[風刃]!!」
大量のスキルを移動しながら放ち、俺の行動を妨害する。
「[氷の大地]!!」
さらにはフィールドに氷を張り移動速度を低下させ、方向転換が効きにくいようにする。
そしてその性質を知っている女性は急な方向転換を行い
「じゃあね~」
逃げていくのだ。勿論、こんな悠長にしているのは追いつける自信があるからだ。
「ラッ!!」
氷の張った地面へ思いっきり踵落としをする。
氷は思いっきり力をかければ割れる。こうやって子供の頃水たまりに張った氷を割ってたな~
俺はそのことを思い出しゲーム内でもできるのでは?と試してみることにする。
もちろん、グリードみたいに現実に近づける対戦環境を作るのなら―――
バリイィィィン
氷が割れる音と共に、地面がむき出しになる。宙を舞う氷は鋭利に尖っていて、刺さればダメージを受けそうだ。
「……いいじゃないか。」
そう言って俺は宙を舞う氷をいくつか手に取り空を飛んでいる女性を追いかけるために走り出す。
快適に飛んでいたであろう女性も、走る音に気付いたのか、
「え!?まだ追ってくるの!?」
焦り始め、またさっきと同じように魔法を放ってくる。
俺は攻撃を避け、持っている氷を投げつける。
「何これ……ウワァ!?」
女性は焦りのあまり箒の操作が滅茶苦茶になる。そこへさらに氷を投げつける。
すると氷が箒を掠り、
「やばぁぁぁい!!」
そう叫びながら箒が墜落する。
「イテテ……って[防御魔法]!!」
墜落したときの煙に紛れて攻撃を行ったが、流石にバレたのか、防御魔法で防がれる。俺が言うのもなんだけど、箒乗ってるときに防御魔法展開すればよかったんじゃ……?
最近誤字報告が届きます。本当に気付かないところを間違ってるので本当に助かります!!
誤字、脱字があったらどんどん指摘してください。最近ポンコツになってる気がするので(´・ω・)