表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/100

NPCに第二形態はある……らしい

 アクセス2000とか1話前で言ってたけど、その時にはもう7000行ってて確認したときには9000超えてるし、人数も2000超えた。

 人数増えてるのは嬉しいけど、人数誤認する自分にちょっと残念に感じたわ(´・ω・)

 男が[雷光]と言った刀は、雷のように光りこそはしないものの、見ただけでも分かるほどの刃の鋭さ、そして男がさっきまで使っていた刀よりも刀身が細く、軽そうにも見える。


「もう一度だ。[一閃]!」


 男が最初に使ってきたスキルがもう一度使われる。ただその速さはさっきよりも文字通り、倍増していて槍で受けきるのがかなりギリギリの速度だ。

 それに加え細くて軽そうに見える刀から出せる威力とは思えないほどの重い一撃を食らい大きく後ろへと吹っ飛ぶ。ダメージを食らったわけではないがかなり大きな衝撃だったのか、手先から肩にかけてが少しびりびりする。[雷光]はそんな重い一撃にも余裕で耐えそれどころかピンピンしている。


「まだ、か。まぁいい。ここまで楽しませてくれるんだ。すぐにやられるなよ?」


 男は歩みながらこちらへ寄ると、また走りだし連撃を行う。さっきとは違い、スキルを使わずに刀を振り攻撃してくる。

 辛うじて攻撃の軌道を見て、読んで対処し、確実な反撃を入れるものの全て的確に弾かれてしまう。

 絶え間なく攻撃して隙を作らせないようにするものの全てを弾かれせっかくの攻撃が台無しになる。


「[昇竜]!」


 男の攻撃は俺を敵に浮かせるノックバック系のスキルを使い空中に浮かす。すると


「[砂嵐]!」


 絶え間ない連撃を行い俺をキルするつもりだ。

 俺は槍を全力で多方向に振りなんとか攻撃を防ぐも、それはかなりギリギリ。それに空中にいる分、体が安定しないので防御しにくい右足の部分に攻撃を食らってしまった。

 着地したときも右足に衝撃が走り思わず抑えそうになったが、何とか踏ん張って平静を装った。

 おそらく動けても長距離とか常に移動する感じは無理そう。せいぜい短距離とか瞬発力を求められるような一瞬だけの行動なら何とかなりそうな怪我だと長年ゲームをやってきた謎の勘がささやいてくる。


 一瞬の勝負……俺はささやかれた勘の言葉から1つ考えた。

 今までの行動にNPCらしくないとして1つ、行動を封印していた。

 そう、それはPSPをやっていた時、大量のマネキンを一斉に対処するためにやった力任せの行動。

 あれは効率こそいいもの、NPCらしさ、行動に粗があるとかなんとかで封印した。


 でも今のまま対戦していたらおそらく負ける。今でさえよくて拮抗、何なら劣勢。それなら負けるより勝てるかもしれない一手にかけることも大切だ。

 そこで俺は息を吸い、一言発する。


「いいな。では、こちらもそれ相応の行動をするべきか。」


 そう言って何らかの適当な言葉を言う。


狂乱(フィーストオ)の宴(ブフランジー)!!」


 あるかもしれないスキル名として出したけど、どうして英語訳が出てきたのか。分からないけど、今までの経験から出てきたとでもしておくか。

 特にエフェクトが出てきたわけでもないけど、少し変わった感を出すために目つきを強くしてみる。見えないから分かんないけど。


「シャアラッ!!」


 さっきまでの行動と関連性の見られない力任せの一撃を突きとして撃つ。

 男は避けるが、その攻撃は完全に力任せではなく、自分が制御できる範囲での力任せの一撃。……まぁほとんど一緒か。

 突きを横に思いっきり払う。男は反応こそしたものの、さっきとは違う攻撃の衝撃に耐えられることもなく、煙を舞いさせながら大きく吹っ飛ぶ。

 俺はその先が見えているのですぐさま追いかけ連撃を仕掛ける。


「オオラアァッ!!」


 俺は声を上げながら何度も攻撃を行う。男は体勢を立て直しつつ攻撃を弾いているけど、それでも重い一撃に呑み込まれ少しずつ押されていく。


「[剛振]!!」


 男は状況を一度立て直すためか、ノックバックのスキルを使う。男は深呼吸をして一度攻めてこない。そのため俺はノックバックの効果を槍で無理矢理止め、すぐに走り出す。


「マジか!?」


 男は急に攻めてきたのにさっきの穏やかな振る舞いから離れ驚きを隠せず、少し大きな声を上げる。

槍を上から振り下ろし、男も刀で攻撃を止める。


「オオオオオオオオッ!!!」

「これは……ヤバいかもな!!」


 刀を押さえる手が震え始め、槍が少しずつずれ始める。

 俺はそこで一歩下がり落ちた槍を止め、胸に思いっきり一突き。


「ヤバ……」


 男は突きを止められず、胸に突きを食らった。


「フッ、負けたか。」


 男は悔しがることもなく安心したかのように倒れていった。


「フゥ……」


 誰もいない中で終わりを告げるようにため息をつく。ストレスではない。単純に疲れたからだけど。

 その時、耳元から何かが出てきた感覚がした。よく見るとイヤホンに接続されているタイプのマイクのようにも見える。そう考えていると、


「あー、あー。聞こえているか?俺だ。グリードだ。今なら話しても誰にも聞かれない。」

「どういうことですか?」


 グリードからの声が聞こえる。ボイスチャットみたいな感じだけど、深く考えなくていいか。


「見ていたぞ。あの対決。よくフウまるに勝てたな。」

「フウまるってあの刀使ってた人ですか?」

「ああ、[刀使い]の称号を持つこのサーバーでも上から数えればすぐ見つかるくらいの実力のプレイヤーだ。」

「ハァ!?」


 俺は周りに声が聞こえないという言葉を信用し大声を上げる。


「あれ、良かったな。何だっけ?(フィスト)友達(フレンド)?だっけ」

狂乱(フィーストオ)の宴(ブフランジー)です。」

「そうそれそれ!あれいい名前だな!今度……いや、連絡できるか。その名前のスキルの効果がどんなのがいいか連絡してくれ」

「どうしてですか?」

「あれを言ったってことは、第二形態があるってことでいいんだろ?それならフウまるよりも実力が上とか、多人数で対抗されてそれ言った時に、はったりと思われるわけにもいかないだろう。それにエフェクトあった方がより第二形態らしいし。」

「あれ、第二形態でいいんですか?」

「?お前が言ったようなものじゃないのか。」

「ん-……とりあえず、後で連絡しておきますね。」

「ああ、よろしく。これから声が周りに聞こえるから、気をつけるんだぞ。」


 そう言って口元に有ったマイクのようなものが消えると同時に耳元の変な感覚も消えた。

 会話も終わって歩き出そうとしたその時、タイマーがなる。


「あらら、もう終わりか。」


 そう心の中で喋り、ログアウトする。

 ギアを外し、充電すると、服がかなり濡れている。


「結構白熱してたのか。汗びっしょりだぁ」


 俺はそう言いながら、風呂に入る。上がった後にはちみつレモンミルクを飲み、すぐに寝る。

 今日はゲームでの疲れがあったのか、案外すぐに寝ることが出来た。

 書くことが思い浮かばなかったので、ページ下側の評価を付けてほしいです。私自身の作成の励みになりますので、強要じゃないですがつけていただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ