ストレス発散のために始めるゲームをする前に
新年から新しく書き始めたこの作品ですが、私自身の欲望からとりあえず始まった作品で題名のように動こうとする動機はあまり良くないですが、主人公はそんな感じの浅い考えで大胆に行動するやつだと思ってください。もしかしたらその設定もいつしか消えゆくかもしれませんが……
「よっしゃー!ついに買ったぞー!」
そう叫ぶ俺の名前は玖ノ又 力。26歳の独身でサラリーマンをやっている。
趣味はゲーム。座右の銘は「やるなら全力」だ。
俺は今日最近人気のVRMMOであるPlayerKillColiseum、通称‘‘プレコロ‘‘を買った。このゲームはPKを中心にしたゲームであり、ストレス発散ゲームとしても注目されている。ただ今まであったPKだけのゲームは人気になっていない。ではなんでプレコロは人気になったのか。それは、設定の話だ。
プレコロは‘‘神‘‘の遊戯として争わざるを得なくなった愚かな人たちによる戦闘が世界観となっている。その神は運営であり、世界観の通り、常にプレイヤーの動きを観ているのだ。そしてひときわ目立つプレイヤーがいれば「戦闘の活性化」という意味で‘‘称号‘‘というのを付与する。この前ネットで調べた情報によれば「剣使い」とか「弓使い」という普通な感じの称号があれば「人喰い族」とか「職業詐欺師」とかのどうやったらこんなの取れるんだ?とかの変則的な称号もある。こんな称号のシステムによってPK目的で来る人もいれば、‘‘称号‘‘目的でプレコロに潜る人だっている。
どうして俺がこのゲームを始めるのか。それはもちろんストレス発散だ。
俺が働いている仕事場はホワイト企業というだけでは説明しきれないくらい真っ白のホワイト企業なのだ。ブラック企業でよく「この部分よろしく」とか「このプレゼンやり直しな」とか「お前今日の飲み会代金全部奢れ」とか「昼休憩終了から3秒遅れてきたな。減給だ」とか言いそうな部長。そんなことは微塵も感じさせないむしろこの逆。部長はぽっちゃりしていて周りから見れば俺にそんな気持ちはないがまぁ……残念だな……って言われるくらいの体型だ。
だがその部長と関係が深い他の上司や俺なんかからは愛され一部の人からは「天使様」とか言われている。部長は仕事に行き詰まれば「ここはこうするといいんだよ」とか「このプレゼン、ここがよくないけど、まぁ僕が直しておくよ。力くんは休んでて~」とか「僕が飲み会誘ったし、全部奢るよ。時間取らせちゃって悪いね」とか「昼休憩10分遅れだけど、その分頑張れば問題なし!!僕も遅れちゃったからね。一緒に頑張ろう!」とかもう……もう思い出しただけで泣きそうになってきた……。
とにかく最高の部長なんだが、ストレスの原因は部長とかの上司ではない。むしろ部下たちだ。ほら最近問題になってる、「逆パワハラ」とかだっけ?俺や部長が丁寧に教えようとしても「テメエの教えなんかいらねぇよ!」とか「近づかないで!!セクハラで訴えるよ!」とかの暴言に加え、飲み会で部長が奢ってくれた時も、それは当然みたいな上司面して……ああーーー!!!もう本ッ当にムカつく!!
ぬあああああ!!!!
というわけでプレコロを始めるわけにしたのだ。だがプレコロ購入前日に問題が発生!!なんと、その部下たちがプレコロをやっているのだ……!!
どうしてこれが大問題なのか。実は俺、自然な感じで嘘をつくのがクッッッッソ下手なのである。
部下に言われて気付いたけど、嘘をつくと顔から汗がダラダラ出てきて、話し方もぎこちなくなり、ついには手と足も震えるらしい。
この前部長と一緒に何とか嘘をついて仕事にモチベを持たせようとしたけど、一瞬で即バレ、むしろ部下の仕事のモチベが下がってしまった。
でも俺は唯一嘘がばれない手段がある。それは「なりきり」なのだ。例えば文化祭の犯人役として嘘をたくさんつくなら、役に入り切って汗も流れず、流ちょうに話し、手足が震えることもなく、嘘か本当か分からない会話をすることが出来る。
ということでこのゲームで何かになりきってプレイするわけなのだが、他のプレイヤーになりすますのはマナー違反。というかなりすましは詐欺みたいなものだろう。だから僕がなりきるのは、架空の人物を作り出すか、なりきっても問題がないキャラクター。
俺は5分間考えその最適解を導き出した。そう、それはNPCになりきること!!NPCならゲーム内にも練習相手として一定数いるし、もしNPCが被っても誰かが被害を受けるわけじゃないしね。
ということでNPCになるために全力で準備をするぞー!
まず準備するためにはノートに書き込み!!
「NPCとはどんなことをするのか……」
俺はそう考え次の通りにノートにまとめた。
・感情をあまり持たない
・レベルが決まっている
・行動に無駄がない
・NPCが強いほど、行動が素早くなり、反射神経もよくなる
・防御は無駄に技術が高いのに、攻撃はスキル頼り
という感じでまとめた。
俺はこのゲームをするのに、弱いNPCを演じてたらただ殺されるだけのサンドバックになるので、「とても強いNPC」というのを軸になりきることにした。
ということでまずは反射神経を鍛える!!
え?どうして反射神経から鍛えるって?
NPCは最初から反射神経がいいから!!
というのは建前であって本当はレベルやらスキルはゲーム内で購入して最初から万全の状態で挑めるけど、反射神経を鍛えるためにNPCのアカウントで鍛えたらノートに書いた「行動に無駄がない」という点で矛盾してしまう。だから別ゲーをして反射神経を鍛えるのだ!
ということでプレコロ購入と一緒に買ったVRプロゲーマーやVR配信者御用達のゲームPlayerSkillPracticeを購入。
このゲーム、通称PSPは、VR空間内での動作の正確さ、反射速度や動きの予測などのプレイヤースキルを磨くための個人練習用ソフトだ。一応、ランキングなどがあるけど、競うために使う人はほとんどいない。たまに動画配信サイトでPSPのプレイ動画を見るけど、正直酔う。ゲームをやっている俺からすれば自分自身がこの動きをして酔うことはないけど、自分の動きと連動していない画面を見ると酔うことがあるのだ。分かる人には分かるはずだ。
ともかく、俺は反射神経を鍛えるために早速PSPを始める。
ハードにソフトを入れ込み、そこの上で充電されているヘルメットのような形をしたギアを取り出す。
どうしてこの形をしているのか調べると、脳波を多く取り入れるためらしいがそんなこと考えて俺にメリットはないので豆知識程度に頭の片隅に入れる。
「スイッチ、オン!!」
耳元にある電源を入れ、目の前に移る画面からPSPを選択。そうして演出とともに体の感覚がゲーム内に呑み込まれていくのだった。
一度にたくさんの作品を出すというなんともまぁ、自分自身のやりたい欲望に忠実な私は、別作品を投稿しながらこの作品を投稿するので、「毎日投稿している」と言っても作品一つを毎日投稿しているのはほぼないのでご了承ください。更新は先ほどの説明からだと、毎日投稿4日に一回程度になりますね。
そして別作品を投稿している分、世界観がこんがらがって変になるかもしれません。その時や誤字・脱字・表現の間違いがございましたら、報告をたくさんお願いします。みなさんに快適に読んでほしいですし、私自身も確認していますが、別視点から見てもらう方が、納得しやすいので。
長文になりましたが、最後に一つだけ。
私毎回前書きと後書きを書くので、無駄に長いです。ユルシテネ