第49話:再出発
「じゃあ、黒の破倒の三人で再出発するとしますか!!」
俺の魔力も完全復活だ。
ということで急いで目的地を目指すとしよう.....
ルイスをずっと待たせておくわけにもいかないからな.....
「そういえば、お前達はどんな風に旅をしているんだ?」
ふふふ.....ジェットくん。
良い質問だ。
「今は基本狩りで自給自足生活ですよ。でも、都市部に入るとそれが出来なくなるので冒険者協会の依頼をこなしてお金を貯めているのです。」
理解できたかな?
「へぇ、そうだったのね。」
ミルくん?
君は知っていると思ってたんだが.....
「ミル.....知らなかったの?」
「うーん。忘れてたわ。」
おい!忘れるな!
結構大事なことだぞ!
「つまり、依頼をこなしながら目的地へ向かえばいいのか.....」
「ええ、そういうことです。」
「では、今日はどんな依頼をこなすんだ?」
Hey!Sari!今日の依頼は?
『.....次の三つからどれでもどーぞ。』
気のせいだろうか.....態度が悪い.....
ま、いっか。
①荒野の覇者の残党狩り[報酬]公式依頼のため協会にて世界銀貨4枚/一拠点
②魔物討伐[報酬]公式依頼のため協会にて世界銀貨2枚/匹
③馬車護衛(三日以上)[報酬]世界金貨3枚/日
なるほどぉ.....
基本馬車護衛は面倒なんだよなぁ.....
基本俺たちみたいに森へのルートを通る人はいない。
目的地まで遠くなるのだ。
うーん。
金貨は有り難いけれど.....
①と②の依頼を受けることにするよ。
『ラーファルト•エレニアによる依頼受諾を確認。承認されました。』
よし。
「依頼が決まった。荒野の覇者の残党狩りと魔物討伐だ。」
「決まった?いつ?」
ああ、そうか.....ジェットは知らないんだ。
「このロードリングって奴から行えるんだ。」
「なるのど。難しい話はよく分からん。任せる。」
よし。任せられた。
なんか平穏に終わりそうでよかったよ。
ジェットがパーティーに入ることで変わることといったら何なんだろうな.....
戦闘の楽さとかぐらいかもしれない。
まぁ、実質俺たちの護衛みたいなものなのだろうか?
でも、仲間って意識があるからなぁ.....
このパーティーの戦闘員的なイメージかもしれない。
ま、そんなことはどうでもいいか。
仲間として頑張れればそれでいいだろう。
ーーー
「あそこに拠点があります。」
「ああ、行くぞ。」
「ちょ、待ってくださいよ!」
全く、ジェットは何を考えているんだか.....
「え、どうして?早く行きましょうよ!」
ミル.....お前まで面倒なことを言い出すんじゃ無い!
「まだ、俺たちとジェットさんはパーティーを組んだばかりです。動きも分かりません。」
パーティーにおいて動きが分からないのは明確な欠点だ。
もしかすると同士討ちになるかもしれない。
だから最初のうちは明確な役割を決めておくのが通例だ。
「それの何が問題なんだ?」
はい?
通例ですよ?
知らないんですか?
「いや、危ないじゃないですか。」
「そうか、危ないか.....まぁ、確かに?」
ジェットさん.....!!??
あなたパーティー組んでたんですよね!?
「でも、ジェットなら大丈夫よ!」
ジェットは大丈夫でも俺たちが大丈夫じゃないでしょうが!
「まぁ、ラーファルト。あいつらに負けることはない。」
それな無いよ!
ジェットさんにやられるんだよ!
「とりあえず。試してこうぜ!」
キラン⭐︎!!
キラン⭐︎!!って何!?
ジェットってそんなタイプだったの.....??
え?うーん。
ジェットなら大丈夫かもしれないけど.....
うーん。
「ラーファルト。早く行くわよ。」
「え?」
「うおおおおおおお!!!」
ちょっ!ジェット早い!
先に行ってるのかよ!
もう、どうなっても知らないからな.....!!