第208話:魔術の正確性
更新再開です!
「.....よし、誰もいない。」
「気配もないわね。」
土の中を通り、通路に出ればそこは誰もいない廊下だ。
Sari…..人の気配は?
『地下にも大量の警護の者は存在しています。現在、全貌を把握中です.....左側より、敵接近。気づいていません。』
了解。
サナを見ればその存在を既にロードリングから聞いた様子だ。
《ムーブドウインド!》
「はぁぁぁ......うおっ!」
欠伸をしながら歩くその敵の目の前にムーブドウインドでいきなり現れる。
「アリス流!奇手!」
《封剣!》
音を立てたくなかったため、取り出そうとした剣を封じ、地面に叩きつける。
そのまま叫びそうな口を塞ぎ、首筋にチョップだ。一定期間はこれで起きない。
「進もう。」
ーーー
「こ、こいつ.....だ、だれ.....」
《ロックショット!》
進むほど、敵の数が増える。
面倒だ.....
仲間は呼ばせたく無い。
ただ、もうそろそろ侵入者の報が地下全体の敵に広がる可能性が高い。
地上の伝令が来るからな.....
この家が広い分、地下の敵に情報伝達が遅れていたのは幸いだった。
「.....分かれ道か。」
広いホールのようなところに出た。
そこからの道は三つだ。
俺たちの進んできた道、あとは、前方に見える右へ進むものと、左へ進むもの。
「へいへいへい。あんたが侵入者ってやつかーい?」
きっしょいな。
「戦いに言葉は必要か?」
《ムーブドウインド》
「ちょ、はや.....」
そう、距離を詰めるが、間合いの管理はしっかりと行なってきた。
他の敵よりはやるようだ。
だが.....その間合いの取り方は剣士との戦い方だ。
《マッドスピアー》
敵の地面から土の槍を出す。
槍なのだから敵は避けるしかないだろう。
「ケッ......ダリィことしやがる。」
「そりゃどうも。」
言葉は必要か?と言うことで敵の陽動作戦のような発言を無くそうと思ったのだが.....無駄のようだ。
それとも、あれか。反射で喋っちゃう性格ってやつか。
素でこっちの集中を解いてくるから面倒なやつだ。
《デストロイフレイム!》
地下空間。そこにおける火ってのは使用は注意しなければならない。
「ちょ、おい......!!」
とその敵も焦った様子だ。
が、甘いな。この炎の空気は入ってきた穴へ誘導する。
《ウインドロード》
この風の道で誘導するのだ。
さて、隙は作った。
「岩を形成する女神よ、我が前にその力を見せ、さらに敵の脅威なる姿を顕現し我が戦場に勝利の印を刻みたまえ」
《ロックショット!》
詠唱をするサナの魔術が敵の首筋に入った。
かなりの正確性だ。
的が油断していれば、確実に攻撃が入るほどの。そういえば、子供の頃は正確性が高すぎて俺が少しビビってたっけ.....
「ラーフ.....私.....かも。」
「え?」
「私、ここにいる敵倒せるかも。」
「.....もしかして、」
『サナへの敵の位置座標共有、地図データを送信しています。』
「遠隔で.....」
「聖なる息吹は、そなたの息遣い。与えられたる風の恵みは豊潤なるをもたらす。目前に迫る災いを打ち砕く力を与えよ。ああ、風よ。世界よ。緑を生やせ。命を紡げ。幾億が紡ぐその過程を発散せよ。」
《エアーボム》
真剣な眼差しのサナがそこにいる。
まるで、目の前に敵が存在しているかのように.....否。サナにとっては、もう敵が目の前に見えているのと同義なのだ。
サナの魔力の気配を魔力探知で追う。
「.....分散させた。」
思わずそう呟く。エアーボムは技巧級風魔術。その威力の高さを分散させ、気絶するほどの攻撃に調節して、敵に当てている。
すげえ、芸当だ.....普通の魔術師の才は超えている.....
そんな領域.....サナの魔術の正確性は、天才にも匹敵する。いや、それ以上.....
「.....はぁ、二人ぐらい倒し損ねたみたい.....」
「いや、十分すぎるから。」
と俺が言う前にジャガーがそう言った。
敵が減ったってことは分散できるな。
「ジャガー、ウォーリアは右の道を、俺とサナは左の道を行こう。何があっても、30分後にはこの地点に再集合。」
「よっしゃ、行くか。」
そう決めて、分かれ、動き出した。
ーーー
「これは、ラーフではないな.....」
一人、この男はサナの攻撃を防いでいた。
インフルエンザにより更新止まっていましたが再開します.....!!
学校のテスト期間もこれから始まるので高頻度とはいきませんがよろしくお願いします!




