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14浪生転生記~異世界にいる今、自由を求める~  作者: フィッシュスター
第十一章:歩みを止めず

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The other side:フィックス先生の旅⓵

新年あけましておめでとう御座います!

今年もよろしくお願いします!

 それは、本編より、17年前。


 人魔暦5年まで遡る。



「先生も自由に生きてください!!!!いつか、また、あった時に師匠と呼ばせて下さい。本当にありがとうございましたあああ!!!!!!」


 その声が、耳に届いていた。


 俺の弟子、ラーファルト・エレニアの声だ。


 宮廷魔法使いになった俺は自由な生活を送れなかった。


 それは、決して楽しくない生活という訳ではない。


 俺のかつての師匠。エミル・ミグル。


 彼は元宮廷魔術師だったという。それに倣い、俺もまた、宮廷魔法使いとなったのだ。


 ただ、国の言う任務をこなし、報酬を受け取り、そして休日を過ごす。


 なんてことない日々はあっというまにに過ぎていく。


 気づけば、歳をとっている。


 もう、自由に生きるなんて堂々と言える歳では知らないうちに無くなっていた。



 それでも.....それでも.....!!若き者の熱意というものはここまで、老人の心を動かすのかと思う。



 俺は弟子のラーファルト・エレニアを成長させた気でいた。


 それは違うのだろう。


 ラーファルト・エレニアは、自ら自由を望み、同時に成長を望んだ。


 そのために俺を成長の糧としたのだ。


 この言い方では、俺は利用された様な形に聞こえるだろう。だが、彼の成長は私にも良い影響をもたらす。


 彼が成長を望めば、周囲もそれに合わせて動いてくれる。


 そんな、主人公の様な強さが彼にはあるのだ。


 事実、それに乗せられた俺は、自由を目指してみるのもいいのではないかと思っている。


 5歳の弟子なのにも関わらず、尊敬と感謝が尽きない。


 あんなにも、世間を知らないというような子供が、自由を知りないなんて言っているのだ。


 世間を知った俺は今、老いてからやっと、探そうと思ったことなのに、5歳の彼はもう、それを探し始めているのだ。



 ーーー



 ハッと、目が覚めた。


「昨日の話なんですけどねぇ.....」


 と思わず敬語で呟く。


 夢の中で、昨日の、ラーファルト・エレニアとの別れを見るとは。


「俺も影響されすぎだっつうの。」


 と、風に当たるために魔術で作った簡易的なテントを出る。


 野宿のための結界を出れば、少し強めの涼しい風が吹いていた。


「自由に生きるって何なんだろうな。」


 と風に当たりながら、呟いてみる。


「なんだ。そんなことも知らねーのか?ジジイ。何も考えず老いてそうだ。」

「.....ああ。俺もそれを今実感しているところだよ。」

「チッ。食えねえジジイだぜ。」


 いきなり話しかけてきたその若造は口は悪そうだが、悪党というわけでは無さそうだ。


「こんな夜に移動か?危ないぞ。」

「ああ。つっても、俺はソロの旅路だからな。山越えする日は徹夜なんだぜ。」

「.....なら、俺のテントに入っておけ、俺はもう充分に寝たしな。」

「マジか!ジジイ!優しいじゃねぇか!」


 なんか、偉そうだな。と思いながらもスルーする。


 相手は剣士のようであり、喧嘩すると面倒だからだ。


「じゃ、遠慮なく.....」

「.....」

「ああ、そうだジジイ。」

「どうした?」


 テントに入る直前、その若造は、俺に声をかける。


「さっきの答えだが.....」

「さっき?」

「自由の話だぜ。」

「ああ。」

「ずばり、心のままに生きることだと思うぜー。」

「ふむ。参考にしておこう。」


 ラーファルト・エレニアと別れてから一日。良い答えの一つが得られた気がした。


 まだ、空は暗い。


 風が更に強くなり、被る帽子は飛ばされそうになる。


 自由を知ること、自由に生きること。


 もし、自由が心のままに生きることならば、そうやって生きられない瞬間が出てくるかもしれない。


 だから、自由はこの風のように、一瞬で吹き抜けていってしまうかもしれない。


 俺はそう思った。

新年最初の更新です。番外編となりましたが、本編にかなり関わる内容となります!


今年も14浪生転生記をよろしくお願いします!

ブクマ、感想、評価していただけると嬉しいです!

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