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14浪生転生記~異世界にいる今、自由を求める~  作者: フィッシュスター
第十一章:歩みを止めず

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第199話:つまらんな

「.....」


 静かにその男は戦場を見つめていた。


 音波の攻撃は敵に通用する。


 元々は敵が言っていたことだが、妙に信じてしまうような内容で、妙に真実だと思ってしまった。


 同時に、俺が動かなければならないと、そう思った。



 ーーー



 頼むぞ.....ウォーリア。


 タイミングだ。要は、タイミングさえ良ければ相手に隙が生じる。



 コンマ何秒で変化するこの戦場の様子を俯瞰し、最適解を見つける。


 冷静なウォーリアなら出来るはずだ。


「不意打ちなどつまらんな。」


 そんな声が聞こえた。



 ーーー


 ウォーリア視点



 敵の動きには隙がある。


 当たり前だ。ラーファルトとあの女。


 誰かは分からねぇがとんでもねえ動きしやがる。


 ありゃジャガーの数段上だな。


 ガルス流だ。技巧級.....いや、それ以上か?


 敵の油断しているタイミングでこの指輪から音を鳴らし続ける。


 それだけ。それだけの仕事だ。


 それだけの.....



 いや.....音を鳴らすだけはつまらんな。


 最悪を考えろ。音を出してから一発で敵を仕留めきれなかった時、それは自身の魔力が乱れた原因を探るだろう。


 そしてそれがバレれば、警戒が高まる。


 なら、俺のすべきことは不意打ちの音鳴らしなんかじゃない。


『私もそれが最適解と考えます。』


 ロードリングめ、気が合うな。


 何より、剣士として、前に立つことを誰が恐れようか。


「不意打ちなどつまらんな。」


 カチッと音を鳴らし、剣を手に持ち、その腕に力を込め、静かに詠唱を唱える。


「岩を形成する女神よ、我が前にその力を見せ、さらに敵の脅威なる姿を顕現し我が戦場に勝利の印を刻みたまえ」


 上級土魔術の詠唱が聞こえ、敵はその警戒を少しするが、すぐに無駄だと考え、意識をラーファルトとミアに向ける。


 が、視線をすぐにウォーリアに戻した。


 笑っていたのだ。


 青年は笑っていたのだ。


 やってやるよとでもいう顔で笑っていた。



「クリス流!逸!」


 《石避》


 クリス流の特徴として、魔術への警戒が薄いことがあげられる。


 本来の魔術は警戒を割くべき対象であり、細心の注意を払って対応する。


 が、クリス流を用いて攻撃すると魔術への対応が遅れる。


 理由は単純で、クリス流の魔術師は魔術を剣術の補助として運用する程度で、そこまで極めていないことから大きな警戒をすることなく防ぐことが可能だからだ。



 だからそこ、当たる時、当たる。


 ウォーリアは敵の懐へ入り込む。


 生成した《ロックショット》はラーファルトの後ろを通し、敵へ向かわせる。



 そして、剣を振るう。


 剣士として、この戦場に立ち、この敵を倒す。


 同時に指輪からウォーリアは音を鳴らした。



「全く.....きっついな......!!」


 《サウンドキャンセリング!》


 そう呟きながらラーファルトは魔術でその自身にもある影響を無効化する。


 魔術の制御が少しでも失敗すれば、その効果は甚大。


 だが、その状況でラーファルトはまた一つ、魔術を制御する。



 キィンと剣の音がした。


「.....!!」


 その魔術の精度に敵は驚く。


 ロックショットは、敵の剣に当たっていたのだ。


 ウォーリアの剣を敵へ通すために。


「うおおおおおおお!!!」


 というウォーリアの雄叫びと共に、その敵は今日、初めて鮮血を流した。

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