表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
161/164

第156話:どれだけ欺けるか

 シーア視点



 ラーファルトの魔術をルアが操ってる?


 仕組みは分からないがそれによってオアフ帝王の無敵化は解けた。



 今までこんなのは見たことがない。


 ということは切り札の一つをここで切ったのだ。


 なら.....私も切るべき.....!!



 ーーー



 数十分前



「貴様、逃げる、逃げるの?そんなの、そんなの許さない。許さないのよ。」


 そう声を発しながらラーファルトの方へマリアベランダは向かっていた。


 サナを助けるために走るラーファルトを止めさせる訳にはいかない。


「アリス流黒光」


 《戦火》


「その前に私を倒したらどうだ?そこそこさん。」

「むかつく、むかつくのよ。邪魔なやつね。」


 剣と剣が交わり、拮抗していた。



 ラーファルトは私を信頼し、この場を任せてくれたようだ。



 マリアベランダ・アリストテアル。


 前に森で戦っ時のそれら正直完敗だった。


 私のしたいこともさせてもらえず、敵の猛攻を防ぐのが精一杯。


 正直、敵が引いていなければ私はここに立っていない。



「ふう.....」


 私は頭の中に動きをイメージする。


『.....危険を伴いますが、覚悟はありますか?』



 ロードリングがそう発言したとき迷わなかった。


 仲間を守れない悔しさと己の不甲斐なさを痛感していたからだ。



 ーーー



「ジャガー私に.....」

「あ?それはいいが.....結構危ないだろ。」

「今の私には決定打がない使うのは今回の戦いだけで良いから教えてほしいの。」



 そうしてジャガーに特訓を手伝ってもらった。


 その時に良く言われたワードがある。



「俺もまだあまりわかんねぇんだけどよ、イメージだぜ大事なのは。」


「一応教えれることというかコツは伝えたからあとはイメージ通り体を動かす。」


「イメージできらゃそれは実現可能ってことだぜ。」




 イメージだ。



 ーーー



 イメージしろ。全ての可能性を頭に駆け巡らせるんだ。


「アリス流!空虚!」


 《正錬(せいれん)



 ラーファルトが雨を降らせてくれているおかげで今敵の無敵化はない。


「甘い。甘いのよ.....!!隙だらけ!!」


 そう。隙だらけ。


 アリス流は敵の攻撃に合わせてカウンターをする剣技。


 本来、敵に突っ込み攻撃を行うことは望ましい戦い方とは言えない。


「オアフ流!極龍(ごくりゅう)!」


 《蛇遁(じゃとん)


 まるで勝ったかのような目をしてこちらを敵は覗いている。


 そう、()()()()()()隙だらけだからだ。


「私の勝ちよ。」


 そう呟くと一瞬のうちに剣を持ち変える。


 マリアベランダが目を見開き、顔を青くする。


 だが、もう遅い。マリアベランダ首が飛ぶ。


「ふう.....!!」


 息を吐き、深呼吸をする。そうでもしないと逆に私の命が持っていかれる。



 アリス流なら隙だらけ。


 だが.....


「ガリス流!奥義!」


 《一閃》


 違う流派を途中で繰り出す。


 体に負担がかかり、最悪の場合死に至る諸刃の剣。


 が、扱うことが出来れば敵を倒せるそんな技だ。



「シーア!この先にラーファルトが......!!」


 息を整えている間にルアたちが走ってくる。


 そうだ。これで戦いが終わったわけじゃない。


「ええ。知ってる。一緒に行くわ。」


 そうして、シーアはオアフ帝王への戦いへ向かったのだ。



 ーーー



 危険は伴うが.....私もこの切り札を.....!!


 今、目の前にはオアフ帝王がいる。想像を絶する強さ。


 勝機は私たちがどれだけオアフ帝王を欺けるかという点にあるだろう。


「アリス流!空虚!」


 《正錬!》


 そう考え私は技を繰り出した。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ