第150話:奥の手
更新再開します!!!!
「オアフ流!」
さあ、どう対処するか.....!!
『正面からの攻撃の威力が桁違いです。正面を警戒させてからの死角からの不意打ちに警戒をしてください。』
了解.....!!
今の俺ならそれぐらいできるはずだ.....!!いや、しなきゃならない......!!
《漁猟》
防御において完璧なタイミングを探すんだ。
いや、むしろ.....!!
《エアーボム!》
「むっ.....!!」
技巧級風魔術。
流石に当たれば威力は減速し、体勢は乱れる。
今の敵の状態は無敵化が俺の降り注ぐ火によって解除された状態がまだ残っている。
だから、効果が残っているうちに.....!!
「今、戻った.....」
そう静かに敵は呟く。
『無敵化が戻りました。警戒を.....!!』
おいおい!早すぎだろ!!!まだ30秒ぐらいしか経ってねえじゃねえか!
「くっそ.....!!」
俺の一瞬前にいた場所に敵が突っ込んでくる。
地面が.....割れているか......
「何度見てもチートめ.....」
Sari…..次はどうする?
『本当はまだ取っておきたかったのですが.....奥の手を使いましょう。』
奥の手.....??
と、俺は敵の攻撃をかわしながら考える。
「ちょこまかと動きおって.....ずるい奴だのお。」
「無敵化の方がずるいだろ!」
全く.....俺の苦労はなんなんだ。で、奥の手って.....
『マグウィップの常時展開を行ってください。』
え、マジで言ってる?
『マスターを中心にしてはいけませんよ。敵との間に常時展開.....』
おっと.....!!
普通に衝撃すぎて敵の攻撃に反応し遅れるところだった.....
マグウィップの常時展開か.....
『難易度は高いですが.....マスターの魔力探知を用い......』
《マグウィップ!》
難易度が高い?
何言ってんだよって感じだよな。
「ほお......それはなんか難しそうなことを。」
突如展開されたマグウィップにオアフ帝王も少々驚いているようだ。
「サナを助けるためだぞ?こんなもの序の口に過ぎない。」
「それは上等......!!それでこそ戦いがいがあるというもの......!!」
マグウィップの常時展開。魔力探知で考えるべき点はいくつがあるが......
一つは敵の位置と俺の位置のちょうど真ん中に置く。
二つ目は俺にはマグウィップが当たらないようにする。
三つ目は俺に当てないようにするのと反対。敵を避ける。
「オアフ流......!!」
おっと......!!
「これは......!!やりにくいな......!!」
攻撃を仕掛けようとすればその分防御はおろそかになる。
全員共通の当たり前のことだ。
攻撃を放とうとすればマグウィップにより無敵化の解除。
俺の攻撃が当たり始める。
ただ、ちゃんと言っておく。
とてつもなく難しい。
これに攻撃も考える......
「やるしかないな......!!」
が、しばらく均衡が破られることは無かった。
三分。お互い目立った攻撃を仕掛けることなく時はすぎている。
その時間が長くなるほどお互いの神経はすり減る。
だが、こちらにはSariがいる。
熟考はできたか?
『完璧です。次の攻撃で敵を仕留めます。』
ーーー
「オアフ流......!!」
正直、いつか攻撃を仕掛けてくると考え良いです。いつまで経っても均衡が続けばカードであるサナを失いかねない。焦りもあり、決着をつけに来るでしょう。
とはSariの言葉だ。
そして、今がその瞬間。
お互い賭けだ。
「マグウィップ.....!!」
「チッ.....!!」
敵が舌打ちをする。
無敵化は解除され敵に傷が入る。
この瞬間からが勝負......!!
身を隠す。
『今!トランスペアレントで透明化です!』
《トランスペアレント!》
「むっ.....!!」
無論、彼ほどの実力者ならば俺を補足するなど簡単だろう。
だが、それでも一瞬の空白ができる。
敵の行動の予測。それに対する対処。
こちらの「読み」にはSariがいる。
準備された局面で一瞬の空白ができることは.....
「負けを意味する。」
《雷砲!!》
敵の体に触れながらの覇闘級水魔術。
流石に.....防ぎようはない。
《ムーブドウインド》
念のため離れておくが.....
生きてはいるようだ。流石.....タフだな。
だが、このタフさと無敵化。
防御力の高さから戦術面にまだ隙を付ける部分があった。
世界最高峰の術力者でも隙はあるということだ。
考える担当のSariがいる俺にとって相性の良かった相手だな。
「ククク.....想像以上だった.....お前の勝ちだ。」
「そうだな。おとなしくサナの居場所を.....」
「すぐ分かるさ。この勝負。俺の勝ちだ。」
俺の勝ち......??!!
一度瞬きをすると俺とオアフ帝王の間には......
「サナ......!!」
《ムーブドウインド!》
「フフフ.....!!オアフ流!」
《投剣》
くそ.....!!
「グっ.....!!」
サナを庇う分防御ができない。
俺の足に敵の攻撃が突き刺さる。
痛いなあ.....!!
なんでここにサナが来たんだ?
何が今、起こっているんだ?
それにサナは衰弱している......長くは戦えない。
短期決戦。
「.....あの方。あの声。すべて聞こえる。感じる。」
は?何を......
「轟く声は神の告げ。己の忠誠は声の者へ。我の全てを捧げてもこの世界の支配者に身を生死を委ねる。さあ宴を始めよ。」
《命の契約》
敵の傷はみるみるうちに回復する。
「嘘だろ.....!!」
「さあ、始めよう。第二ラウンドだ。」
オアフ帝王が絶望的な視線でそう語りかけてきていた。
150話達成です!!!!これからも14浪生転生記をよろしくお願いします!
まだまだ物語は続いていきますよ......!!更新頻度もあげていきます!!!