第140話:20秒
更新頻度落ちていてすみません!
来週からはしっかり平日更新です!
「ルア。」
「うえ?!どうしてここが?!てかミサールの顔も.....」
と驚いているようだがこっちには時間がない。
魔力探知によりルアが魔術を使用した場所が分かった。
なんて説明をしたとしても一瞬で理解できるはずがない。
「あいつを倒せる技があるんだろ?」
「え、ええとあ、うん。でも本気でやったら誰かに当たるかも.....」
「その技は魔術で高速で敵に攻撃するんだよな?」
「え、ええ。」
「じゃあ誰にも構わなくていい。任せろ。ぶっ放せ。」
「.....分かったわ。頼むわよ。」
頼む.....か。
20秒。その時がきた。
「行くぞ。」
ーーー
ウォーリア視点
全く.....20秒だとしてもそう簡単に耐えられる訳ではないんだぞ.....
それにしても.....変わったな。
姿が。
「あれは.....多分ミサール。」
とルアが言った時には驚いたが、敵と戦い、ライナを守っている。
その事実だけでもミサールだと分かる。
そう思ってみれば彼の動きそのものだった。
「任せる。と言われちゃあなぁ.....!!」
魔法のような言葉だ。
己の責任感を刺激させる。
敵は強大。
死との隣り合わせ。
それでも、やってやるという気持ちにされる。
たとえ20秒でも託されたのだ。
たとえ20秒でも任されたのだ。
「立役者になってやるよ.....!!」
「ごちゃごちゃとうるさいぞ.....!!このモブがああああああ!!!」
敵は冷静さを失っている。
止めはさせなかったとはいえ、無敵化を解除された。
焦り、怒り、不安。
故に単調。
ただし、強力。
「水を纏え。水を纏わせ。滑らかなる表面に、本質に。無常の刃を載せよ。」
ドレイナーの詠唱。
通常、敵に向かって放つその技を己の剣に纏わせる。
「クリス流受連」
《万切》
キィン、キィン、キィン。
と連続で俺の剣は敵の攻撃を弾く。
そして本当は地味に攻撃にもなるんだが.....
この種族の無敵化は俺には解けない。
だかは今、ここで貢献するんだ.....今、応えるんだ。
受け流すだけでいい.....!!
「うぬぬぬぬぬ.....モブめ......!!」
1秒でも多く、時間を稼げ.....!!
敵は俺を舐めて技なんて放ってきていない。
キィン.....
十発目。
予想はしていた通り、全て俺のシナリオ通り.....
そのまま来ると考えれば.....痺れをきらした敵が.....
「灯火の舞。奇譚の連鎖。」
《跳》
技を放つ。
命の契約をした者の技。
これを防げ。
防げば20秒は優に越えられる。
そのまま敵が突っ込んできている。
手には炎。
足にも炎。
自身が火球として突っ込んできている。
「これは防げる.....」
「名を轟かせん。怒りに任せん。己を解放せよ。」
「クリス流鳴」
《音止》
「.....!!」
敵の足が止まった。
このまま.....!!
「うおおおおおおおおおおおお!!!」
次の瞬間、敵の攻撃は唐突に止まる。
「20秒だ。あとは任せろ。」
恐らく、彼はもうミサールではない。
今日、最後にミサールとして扱ってやるよ。
勝利を決める顔をしている。
任せるぞ。
繋いだぞ。
「頼むぞミサール.....!!」
学校のテスト期間のため更新遅れています!
来週には平日投稿に戻りますのでブクマ、評価等で応援よろしくお願いします!!