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14浪生転生記~異世界にいる今、自由を求める~  作者: フィッシュスター
第九章:過去を見つめて

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第135話:オアフ帝王

 ルア視点


「.....」

「ふぇっへへへへ。」


 笑い方きしょいな。


 それがルアが最初に敵に対して抱いた感情だった。


「ふぁたいはぁ、オアフチルドレンのぉ、参謀なぁのぉ。」


 喋り方もきしょいのか。


 それが第二印象だった。


「アリマーリー・アリアールってぇ、言う名前なのぉ。」

「はぁ.....」


「聖なる裁きはこの地に落ちる。聖なる空はこの世を見下ろす。聖なる目は天へ浮かぶ。地に写せ。倣え。.....」


「詠唱なんてさせると思うのぉ?」


 ルアの詠唱と同時に敵は攻撃してくる。



 魔術師。そう言われる者の弱点は接近戦だ。


 詠唱を行わなければ攻撃できない。


 しかし、接近戦では詠唱をする時間がない。



 稀に、例外はいるが.....


 そう考えながらルアは詠唱を続ける。


「顕現せよ。我の手に渡らせよ。操らせよ。.....」


「オアフを舐めるなよぉ.....!!しゃああ!」



 敵の攻撃が目の前に迫る。


 刹那、ルアは指輪を前に出した。


「ふにゃ?!」


 攻撃がルアの目前で止まる。


「数多の光よ。打ち砕け。この世に破壊を生み出したまえ。」


 《攻撃決壊-塵》


「そんなものわぁ、効かなぁ.....ぶっ.....!!」


 数多の光が敵を襲う。


 敵の体が削れ、やがて塵となった。


「接近戦の対策をしてないなんて勘違い。いささか甚だしい。地獄で全てを後悔しろ。」


 その一言を残してルアはその場を立ち去った。



 ーーー



 ライナ視点



「.....誰?」

「誰か、オアフ帝王。とでも名乗っておこう。」


 やけにあっさり出て来たな.....


 舐められてるって感じだ。



 が、実力は相当。


 おまけに私は魔術師なので接近戦が得意ではない。


 不利に不利を詰め込まれたようなもんだな。


 完全に遅れを取っている。



 とりあえずは.....


「どうして私たちを狙う。何もしてないだろう。」

「うーん。まあそうなんだけどなぁ。」


 そうだよな。何もしてないのに狙うなんて酷すぎる。


「強いて言うならお告げだろうな。声が我に教えたのだ。お前たちを狙えと。」


 誰だよそんなクソみたいなお告げしたやつ。


「それは脳波に干渉する類の魔術だろ?探知して誰が送ってるかとか調べなかったのか?」

「したよ。出来なかった。」


 出来なかった.....??こいつが?


「帝王と呼ばれるようになった俺でもな。」


 もし、それが本当なら私たちは相当強大な敵に狙われていることになる。


「俺にお告げをしたやつはそんな奴だ。おまけにそいつは、未来を見れるってんだ。そんなの.....従うしかないよなぁ!!!」


 時間稼ぎもここまでか.....!!


「炎の精霊よ。我が.....」

「詠唱なんてさせねぇよ.....」


 早すぎ.....!!


 ライナは手を敵に手を向ける。


「ほう....」


 動きが止まった。


「体にその景色を刻まん。今、この場に広がりたる.....」


 まだ詠唱は途中.....!!


 このまま.....!!


「これたらどうだ?」


 刹那、世界が動いた。


「っ.....!!」


 え、という間もなく吹き飛ばされたのだ。



 殆ど動けない。


 これは.....こいつは.....無理だ。


 少なくとも、私には倒せない。



 《ソウルゲート》


 この禁忌魔術に詠唱はない。


 魔術の使用者と任意の相手を転移させられる。



 転移魔術としてかなり上位の部類だ。


 だが、その代わりに莫大な魔力を消費する。


「チッ.....転移魔術か。」



 その場に残されたのはオアフ帝王ただ一人だけだった。

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