第133話:散り散り
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盗賊の襲撃から一カ月が経過した。
「あの時のライナの焦りようといったら面白かったなぁ。」
「なっ!言わないでください!」
俺の怪我を治すためにきたというが、その怪我の程度がルアにとっては低いものだった。
まあ、正直俺も自分で治せたと思う。
といってもルアの治療は適切なので文句は言えない。
ルアは結構天才の領域に近い治癒魔術師だ。
これがあと何年も研鑽を積んだときのことを考えると身震いしてしまいそうだ。
「それで、ライナ。今日はどんな任務なんだ?」
とジャガーが質問する。
「今日は森の掃除をして欲しいって.....」
「掃除?なんでそれを.....」
「うーん。なんかただの掃除じゃなくて、魔物とか盗賊とかも含めてみたい。報酬結構高いのよね。」
ライナもよくその依頼内容も分かってないとのことだ。
「それにしても、掃除って性格の悪そうな言い方ね。」
シーアがそう言って考える。
「魔物や盗賊に対して掃除。か、面白いな。」
「ええ、じゃあ行くわよ。」
「今、この時、目前に道は開かれる。見えぬものを感じ、聞こえぬものを知覚し、己を知り、祈りを捧げる。世界を繋ぎ、異空と交信し、標を示せ。我の描く世界よ。廻れ。進め。新たなる道を創造せよ。」
《トアブルック!》
俺たちはその中へ進んで行った。
ーーー
久しぶりに単独任務をライナと行った日のことを思い出す。
敵のリセットで見たライナの素顔。
ほとんど見えなかったが.....あの髪。体つき。
見たことはない.....と思う。
でも、それでも雰囲気があった。
何か知っている気配。
あれは.....
そういえば、忘れるんだったな.....
「ミサール?何してるの行くよ!」
「うん。ごめん、今行く。」
と言って俺は走った。
ーーー
「それじゃ行くy.....」
《ディスクリート!》
「嵌められた.....!!」
咄嗟に攻撃を止める。
「散れ。」
《スカラー》
目の前が一瞬暗くてなったかと思えば、突如として知らない景色が広がる。
周囲にライナたちはいない。
くっそ.....!!
この仕業.....オアフ帝王の可能性が高いな。
あいつは俺たちのことを狙っている。
《ウォーターソード》
キィンと音がする。
敵の攻撃を弾いたのだ。
「いい反応速度だ。」
「オアフ帝王.....いや、違うか。誰だ。」
「へぇ、オアフ帝王の情報を掴んでいるとは。」
《マッドスピアー!》
攻撃は当たった。
が、死なない.....
いやそれどころか、攻撃が当たった感覚がない。
「いきなり攻撃するなんて酷いもんだ。」
「その言葉、そのままお返しするよ。」
攻撃が止み、敵の姿が顕になる。
見たことない種族だな.....
「お前もオアフ族なのか?」
「ああ。そうさ。オアフ帝王の元に従う、オハフチルドレン。その筆頭。アバタージ・タンジェント」
安直だなぁ.....オアフチルドレンて.....
「それ、帝王じゃなくてオアフ神聖に部下はいないのか?」
「オアフ神聖は強すぎて部下なんて持ってねぇよ。」
そんなもんなのか。
オアフ族.....よく知らないんだよなぁ。
Sari早く戻ってきてくれ〜。
とりあえず.....
「早くそこをどいてもらおう。」
「それを足止めするのが俺様の役割ってやつよ。」
二人は睨み合い、攻撃を開始した。
14浪生転生記
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