表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
135/164

第130話:ルア

本日連載一周年!!!!

三話更新予定!!!!あと一話あります!

 ルア(⬜︎⬜︎⬜︎・⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎)視点


 私には奴隷になった時までの記憶がない。


 私が奴隷になったのは15歳の時だった。


 ある朝、気がつけば奴隷になっていた。


「おい、早く起きろ。貴様死にたいのか?」

「あ、うあ、あ、ご、ごめんなさい。」

「さっさと立て!働け!」


 叩かれ、罵られた。


「あ、えと.....」

「.....大丈夫?」

「あ、うん。大丈夫.....!!」


 きっとその人は私を勇気を持って助けようとしてくれたのだと思う。


 私語をすれば下手をすれば殺される。


 それでも助けようとしてくれていたのだろう。


 記憶が無いことに気づかれないために取り繕った。


 見よう見まねでやった。


 生き残るために.....誰にも迷惑なんてかけないように......



 ーーー



 その日、私は夢を見ていた。


 知らない場所で遊ぶ夢。


 野原で走り回る夢。



 どこか、懐かしくて、懐かしくてたまらない夢だった。


「おいで。」


 後ろからそう声をかけられた。


 振り返ればそこにも野原が広がっている。



 そう.....思っていた。



 誰もいなかった。何もなかった。


 ただ、荒野が広がっていた。


 もう一度前を向いたとしても、そこに野原が広がっていることはなかった。


 ただの荒野。


 360度を見渡してもただそれがあるだけ。


 涙が出てきた。


「うわぁぁぁぁぁぁん。ゔぁぁぁぁぁん。」


 と泣きじゃくった。



 ーーー



 気がつけば炎に包まれていた。


「あ、うあ、ご、ゴホッ.....!!ゴホッ.....!!」


 死ぬ.....


 《ライクオーシャン》


 炎が消え、私に水がかかる。塩水が口に入ってくる。


「ごめん、こんな助け方しか出来なくて。」


 その声を聞きながら私は意識を失った。



 ーーー



「う.....」


 光が差し込んでいた。


 目が眩しくて上手く開かない。


「あ、おはよう。」


 そう声をかけてくれたのは、私に大丈夫?と聞いてきてくれていた人だった。


 なんだが安心するところがあって、私は自然と笑顔になっていた。



 ーーー



 魔術を教えてもらってから少ししてから分かったことがある。


 私はサポート特化の魔術をよく使いこなすことができる。


 結局、私は自分一人の力で生きていける力を持っていないらしい。


 一人で、助けを借りずに生きたいと思ったけれど、私はそうはいかないということだ。



「ルア!!」


 部屋にライナが転移魔術で移動してきた。


 ミサールと任務に行ったはずなんだけど.....


「ミサールが.....」


 怪我したのか。ミサールは来ていないということは動けないということ.....


 または動くのを許してもらえなかったってところかな。


「分かった。今行こう。」



 一つ、訂正しよう。


 一人で生きていけないのは私じゃない。


 ライナだって、ミサールだって、私だって。


 みんな生きていけない。


 フローハットの回復役。


 それだけで十分だ。

ランキング入り&40000PV &ユニーク10000PV &連載一周年本日到達記念!!!


毎日投稿中!!!


本日ニ〜三話分更新予定です!!!


連載一周年ありがとうございます!

激アツな展開に刮目ください!

ブクマ、評価お待ちしています!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ