Chapter-3
短めですm(_ _)m
もうどれだけの時間落ちているのか分からない。
重力がほぼないようなゆっくりとした速度で落ちていく。
真っ暗だった穴の中は周りにあるランプで少しだけ明るい。
土だった周りの壁も落ちるにつれて綺麗になり、今は煉瓦で覆われている。
蒼真は手に持っている竹刀を振り回してみた。
何かに当たった音がして十数秒後、どこかに当たって壊れたであろう音が聞こえた。
当たった所が地面であることを願う。
「後少しか······?」
蒼真自身はゆっくり落ちているが他の物はそうではないらしい。
周りの壁にはいろいろ置いてあったりするが蒼真は興味がない。
「見えてきた」
下をみると石畳の綺麗な道が出来ていた。蒼真の真下は丸くなっていて、後ろに道はない。
床に足がつく。地面をしっかり踏みしめちゃんと立っていることを実感する。
「さて······行くか」
蒼真は道に沿って歩き出した。
「はぁ······うそでしょう?」
蒼真を落とした少女、白うさぎは穴の真下の床に足を下ろす。
「すこしはとまどってくださいよ······」
今までの人はここはどこだだのなんだの無駄に喚いていた。
その間に白うさぎが追いつき、案内していた。
が、肝心の蒼真はここにはいない。
つまり、進んでしまった。
「······はぁ」
白うさぎは一本道を走り出した。
蒼真は大きな広場のようなところに着いていた。
周りには大小、装飾の様々な扉があった。
「あぁ分かった。不思議の国のアリスと同じなのか」
蒼真は広場をぐるりと見渡した。
「よし」
一番近い所にある扉に向かって軽く走り、蹴り壊した。
扉は呆気なく壊れる。
「鍵に合うドア探してる暇なんかねぇんだよボケが」
蒼真は先に進んでしまった。