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TEARS STONE  作者: 流れ星
第二章 水の少女
12/16

第二話 疲れ

・・・・・ここはどこ?


                パシッ



え・・・?


「あなたが・・・・あなたさえ生まれてこなければ・・・・母様は亡くならなかったのにっ!」



お姉さま・・・・あたしは何もしていないわ!


「あなたのせいよ!あなたさえ居なければ・・・・母様は生きておられたのに!!」



お姉さま・・・・あたしはどうすればよかったの?生まれてこなければよかったと言うの!?



「そうよ、あなたみたいな出来損ないはこの一族にはいらないの」

「あなたなんかいらないの、水と共に生きれないなんて一族の恥よ!!」



そんな・・・・あたしは・・・・好きで生まれてきたんじゃないわ!!


「なら勝手にどこかへ行って頂戴、そのイヤリングを渡してからね」


・・・・!これは母様の形見ッ!いくらお姉さまでも渡さないッ!!


「あなたが持っていても意味はないの、使えるわけないじゃない」

「そうよ、純血でないのに使えるはずがないわ」



使えるわ!あたしだって母様の血を継いでいるのだからッ!!



 ――――――――タッタッ――――――――



「待ちなさい!返しなさいっ!!」



○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○


お・・・・・・きろ・・・おきろっ・・・・・起きろってばッ!!


「・・・・!?」


「お前大丈夫か?なんかうなされてたけど・・・・」


ソールは少女に話しかける。


「・・・・あなたは・・・・誰?」

「俺はソール、ここはリリーって町の宿だ」

「宿・・・?」

「お前俺の前に急に倒れてきたからつれて来てやったんだ」

「・・・・ありがとう」

ソールは少女に水を差し出した。

少女はのどが渇いていたらしくゴクゴク水を飲んだ。

「お前の名前は?」

「あたし・・・・あたしはサフィーナ」

「サフィーナ・・・・まず疲れてるだろ、宿代は気にしないで休んで良いから」

「ありが・・・と・・う」

サフィーナはよほど疲れていたのかすぐにまた眠ってしまった。


ソールは宿の人に頼んで作ってもらったスープを飲んだ。


さぁ・・・・これからどうしたものかなぁ・・・・


まずは人魚(マーメイド)族の手がかり・・・・からかな・・・


ソールは少女を見た。


この子もどこから来たのか聞かないといけないし・・・・


ソールはため息をついた。


最近あまり休んでいなかったなぁ・・・と思い床に敷いた毛布の上に横になるとすぐに眠ってしまった。


外の雨は止むことなく降り続いていた。

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