23 街中で絡まれるのは王道だよねー
カレスらは辺りをキョロキョロ見渡しながら歩いている
そしてカレスがマーリンさんに声を掛ける
「この辺って美味しいお店あるんですか?」
「ああ、あるぞ、少し先のところにある大道りを外れたところにあるんだ」
「そうなんですねありがとうございます」
そう言いカレスは顔を緩め思考している
(どんな美味しいご飯が俺を待っているのでしょうか)
そんな思考をしつつ歩いていると大道りから外れる、そしてそのすぐ後不穏な影は動き出す
「おい、お前らそこで全員止まれ」
声をかけられ、その声の大本を見ると、見事に全員が無精髭で明らかに安物の革鎧を付けた、ゲス顔の男3人に絡まれる、が、マーリンさんはそんなの無視して進み続ける、それを見た男の1人が急いでマーリンさんの前へ回り込む
「待ってって言っただろうがこのクソババア」
「はぁ、そこを退きな私達はただご飯食べに行くだけだから」
マーリンさんはため息を付きあきれたように言う
「いいや、お前らは今ここで有り金全部とその上等そうな服を置いて行ってもらうから飯は食いに行けな」
マーリンさんと男が話している後ろでカレスと誠二ついでに瑞希が小声で話している
「やっとラノベ的王道展開、この世界に来てから1ヶ月ほど経ってようやくの王道展開」
瑞希が興奮気味に小声で喋る
「大通りからまだそんなに離れてないのに直ぐに絡まれるとはこの街の治安はどうなってるんだ」
「子供三人と老婆1人だから絶好のカモだと思はれてるんですかね?」
「多分な、でもこいつら後先考えないタイプだろうな」
「でしょうね」
カレスは頷くが瑞希は、何で?、という顔をしている
「何でそう思うの?」
瑞希の質問に誠二が答える
「俺らは今さっきあの男が言ったように上等な服を着ている」
「それ自分でいうのね」
瑞希があきれたような顔をする
「実際この服は絶対に上物だろ」
「まあ確かに」
瑞希は自分が着ているローブを見て頷く
「まあ、話を戻すと王都で上等な服を着ているそれは多分貴族だろう、だが貴族からこんな恐喝だかカツアゲをしたら牢獄行きか最悪死刑かも知れないなのにこいつらは上等な服を着ている俺たちに絡んでいる」
「でも私達貴族じゃないじゃん、それに誠二この国の法律とか知らないでしょ」
「まあ、それはそうなんだが」
因みにまだマーリンさんと男の会話は続いている、まあ、会話って言っていいか微妙なラインだけど
「あんた達死にたくなきゃ、早く退きな」
「ア”ア”?、てめえババアのくせに俺たちに勝てる気でいるのか?」
「そうだぜ俺たちは冒険者だぜ」
男がそう言うとゲスじみた笑みが濃くなる
「ああ、はいはい退かないなら実力行使だ」
「あ?何言ってやがる」
マーリンさんがそう言うと男3人の足元に土が現れる足を土で輪っかを作り拘束する、そして拘束のタイミングがちょうど男3人が前に足を出したタイミングだっため男3人は地面に倒れるその直後に腕にも土で輪っかを付けられる
「てめえ!、何しやがるこれ外せ!」
「おい!ババア俺らにこんなことしてどうなるかわかってんのか!」
「おい!、そこのクソガキ共これ外せ!じゃないと殺すぞ!」
そんな負け犬の遠吠えを聞き流してマーリンさんは言葉を発する
「よし、じゃあ、ご飯食べに行こうか」
「え?あ、はい」
「この人たちこのままで良いんですか?」
瑞希が問う
「そのうち衛兵の巡回が来ると思うから大丈夫でしょ」
「そ、そうなんですね」
そうしてカレスらは無事に御飯を食べれたのでした




