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京夜日記  作者: 京夜
20/23

第十六話 「やる気の出し方」


「……したいのだけど、やる気が出ない」


「そうするのがいいのは解っているけれど……」


 継続するのも難しいのですが、そもそも「やる気を出す」というのは本当に難しいですよね。

 そもそも「やる気を出さないといけない」ような「嫌なことをやる」ほど、人は強くはないのは当たり前です。

 ただ、勉強だったり、ダイエットだったり、なかなか正しい・やるべきだと解っていても、「嫌なこと」であることは多いので、やる気を出すのは難しい。


 では、どうしたら良いのでしょうか。


 私が中学の時に成績がクラスの底辺になって、「これはさすがに勉強しないとまずいぞ」と思ったときどうしたか。

 勉強に取り掛かるまでが、時間がかかるのですよね……。


 勉強をやりたくないからまず掃除から始めたり、トイレに行ったり、ちょっと漫画を読み始めてしまったり。

 どうしたら勉強に取り掛かれるようになるだろう、やる気が出せるようになるだろうと、いろいろ試行錯誤したり、本を読んだりしました。


 掃除をしつくして、もう勉強するしかない、という状況に追い込む。


 時間を決めて、その時間になったら嫌でも始めてみる。


 勉強前のルーティーンを決めて、それをすると勉強モードに入るように繰り返す。


 瞑想や深呼吸をする。


 結論として、脳神経外科的に「やる気の出し方」はとにかく「やり始めること」と言われています。

 つまりやる気だそうとする行動より、嫌でも何でも「やり始める」と「後からやる気は出てくる」と言われています。

 体の行動が、心にフィードバックされるのです。

 心が先ではないのです。


 ただ、「嫌だなぁ」と思って始めることは、なかなか続かないと思います。

 少しでも、「面白い」とか「楽しい」がそこに無いと難しいと思います。


 筋トレであれば、少し筋肉がついてきたこと。

 勉強であれば、少し成績が上がったこと。

 ダイエットであれば、体形の変化がでてきたこと。


 その時に、ちょっと「嬉しい」「楽しい」と思えたことが、「嫌なこと」に少し混ざってくれる必要があります。


 なので、始めはあまり負担の無いところから始めて、とにかく取り掛かりやすくする。


 勉強であれば、簡単な問題から。

 筋トレならばストレッチから。

 ダイエットなら、最初は食事制限せずにカロリーの勉強から。


 で早めに小さな結果を確認する。


 勉強ならば、このページは完ぺきになったぞ、という感触。

 筋トレやダイエットならば、毎日体つきを見て、わずかな変化を見つけて自分を褒める。


 こうして取り掛かりの「嫌」を「楽」に変えていき、取り掛かるまでの時間を短くすることを習慣化していく。

 そうすると、「やる気」というのを意識せずに、すぐに取り掛かり、続けられるようになります。


 好きかどうかは別として、仕事もそうですね。

 毎日、定時に始まり、取り掛かることを繰り返すことで習慣となる。

 やる気を待つこともありません。

 慣れてくると、楽しくもなってきたりします。


 まとめると、


・残念ながら、やる気スイッチはありません。

・とりかかりの壁をなるべく低くしましょう。

・とにかくやりましょう。

・小さな結果を見つけて、少しでも楽しいと思えるように褒めてあげましょう。

・続けて習慣化して、やる気を意識しないところへ持っていきましょう。


 です。


「やる気が出ない」と勉強をしない子供。

「やった方がいいことは解っているのですが」という患者さん。


 少しでも伝われば、と願いつつ。


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