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京夜日記  作者: 京夜
18/23

第十四話 「継続すること」


 「人は弱い」と考えています。

 これはもちろん、私を含みます。


 努力することは難しく、それを継続することは困難を極めます。

 継続できれば、何らかの形まで成長できると解っていても、


「今日ぐらいはいいか」

「体調が悪いから」

「忙しいから」

「疲れた」


 やらない理由なんて、いくつでも人は上げられます。

 そうして続けられなかったとして、根性がないとか、意志が弱いとは、私は思いません。

 続けられなくて、当たり前です。

 人は弱いのです。


 ではどうやったら続けられるのでしょうか。


 以前書いた方法は、続けられる程度の負荷とすること、自分の心と相談しながら少しずつ負荷を増やすこと、と書きました。

 これは大切な一つの方法です。


 今日はひとつの動画を紹介したいと思います。

 YouTubeにある大愚和尚の「積み重ねるべきは、努力ではなく習慣」という動画があります。

 その中で、努力を重ねるのは難しいが、環境を作ることで習慣を積み重ねることはできる、と説いています。


 和尚さんとなる修業は楽なものではありません。

 朝を早く起きないといけない、好きなものが食べられない……怠け心が出るのは当たり前です。

 でも、その環境では同じように修業をしている仲間たちがたくさんいます。

 その人たちと過ごしていると、なかなか怠けることができません。

 そうして毎日を重ねると、いつの間にかそうして過ごすことが習慣となり、苦とならなくなります。

 修行中でも週に一日は休みの日があるのですか、毎日の修業が習慣となると、休みでも同じように一日を過ごしてしまうそうです。

 こうした力が環境、ここでは「道場」と話していますが、にはあります。

 修行僧と言っても意志が強い、芯が強く思うかもしれませんが、ぜんぜんそんなことは無いそうです。それでも変わることができる。

 環境や習慣が持つ力は強いのです。


 一人ではやらない。

 一緒にやる人たちを見つけ、そこに自分を置く、環境つくることを進めています。

 もちろん、その環境に行くことが自分の自由で、意志の力が必要なこともあます。

 できれば、宣言をして引き返しにくい状況を作ったり、知り合いを作って自分一人だけのこととしないことも大切です。



 アルコール依存症の方が断酒する方法として、「断酒道場」に通う、というのがあります。

 お酒が嫌になる薬もありますが、薬を飲んでくれなくて失敗します。

 一時的に入院して断酒に成功しても、退院すると再び飲み始めています。

 アルコール依存症の方のもっとも断酒継続率が高い方法が、この「断酒道場」に参加することと言われています。


 まず、お酒を飲みすぎることで、どん底を経験します。

 大事な人が離れていき、仕事がなくなり、身体を壊し、ふと「どん底」と感じて、「変わりたい」と思うことができた瞬間。

 「断酒道場」は各地域にある、アルコール依存症の方々が集まって立ち上げている会なのですが、そこに参加します。

 私も勉強のために参加したことがあるのですが、その会の代表の方もまたアルコール依存症で、今でも断酒継続のために戦っている人だということにびっくりしたのを憶えています。


 会に参加すると、参加者全員が自分のアルコールのエピソードを話します。

 どれだけ駄目か、失敗を繰り返したか。

 弱いままの自分をさらけ出します。

 そして、話し終わるとみんなが拍手します。

 拍手だけで、何も言いません。

 良いも悪いも、誰も評価をしません。

 ただ、そのままを受け入れる。

 そして話した人は、ただそのまま受け入れられた、ということを感じる。

 それだけです。

 それを継続します。

 いろんな断酒の治療方法がありますが、調べたときはこれがもっとも継続率が高いことに、当時はとてもびっくりしたのを憶えています。


 ちなみに、家族が止めさせようとお酒を隠したり、叱ったりするのは、むしろ成功率が低いこともまた、私には驚きでした。


 どこまで行っても、自分がまず変わろうと「思う」こと。

 一人ではなく、誰かを巻き込んで、その環境に自分を置くこと。

 そして、習慣とすること。


 高血圧や高コレステロール血症、糖尿病は以前「成人病」と呼ばれていました。若い人にはかからず、年齢を重ねることで生じる病気だったからです。

 今は、「生活習慣病」と言われています。

 これは今は亡き聖路加国際病院の名誉院長である日野原重明先生が名付けたと言われてますが、本当に納得できる病名です。

 生活の悪い習慣の積み重ねで生じる病気はとても多いです。


 一人でもこうした習慣の方法を知って病気が無くなること、なりたい自分になれることを願っています。



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