悲しみの姫
はじめましての方も、そうでない方もこんにちわ。短編小説初投稿になります。是非、最後までお楽しみ下さい。
昔々夢もなく、友達もいないお姫様がおりました。彼女が初めて町に出た時初めての友達ができました。その友達はとても優しくて、たくましい人でした。姫は友達と一緒に剣術の練習をしました。ある時、姫が友達に『なぜそこまで剣術を練習するの?』と尋ねました。しかし、友達は『強くなるため』とだけ言い、それ以上は何も言いませんでした。時がたち、姫の国に兵が攻めてきました。なんと敵国の兵長は姫の唯一の友達だったのです。姫は悲しい気持ちになったでしょう。しかし自軍の兵にこう言いました。『私が説得するまで、彼らを攻撃するでありません。』しかし、姫の説得もむなしく兵の勢いは止まりませんでした。やがて、自国の兵たちは敵軍を攻撃しだしました。姫は友達のもとへ駆け出しました。友達を見つけ、目が合ったその時、自軍の矢が友達を襲いました。姫は自分でもわからずに、友達をかばいました。友達は驚きの表情で『裏切り者の僕に、なぜそこまでするんだい。今日のことだって君に一度も言ったことがないのに。』と聞きました。『私にも分からないの。ただ、貴方を守りたかっただけ。それじゃダメ?』『ダメだ。なぜ君が僕のために、敵のために死ななくちゃならない!』『分からない。もしかしたらあなたのことを愛していたのかもしれないわ。』姫はとても冷たくなって、友達の暖かい膝の上に寝た。友達は泣いた。戦は終わった。やがてその場所には美しいバラと姫の首飾りだけが、静かに置かれていた。
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