3話 入学式③
ここから私の豆粒知識程度の方言を本格的に入れております多少の間違いには笑って誤魔化してくれると嬉しいです(泣)
ルビの方に標準語を記載しております。
…キーンコーンカーンコーン
本礼のチャイムが鳴り響くと少しの静寂がこの空間を支配する。
教卓には先生が立ち、咳払いをひとつする。
「皆さん初めまして!手始めに軽く先生の自己紹介をしますね。僕は10年この清澄高校で教師をしとる伊豆地清志言います」
先生が自己紹介をし終わった後、廊下側の1番後ろの席から声が上がった。
「先生がC組の担任なん!?」
伊豆地先生はニヤニヤしながら
「ん~?どうじゃろうなぁ??入学式で発表されるけーまだ内緒な~」とまるで友人相手に冗談を言う感覚で返事をした。わお、随分とフレンドリーだなぁとても話しやすそうな先生で良かった。
後ろの席の子は笑いながら「そりゃねーぜぇ」と言い周りの友達らしき人とじゃれていた。
凄いな。初対面の皆の前で意見言えるの。凄く雰囲気も和んだし心做しか吐き気も収まってきた気がする。
すごいパワァーだ。拝んどこう、合掌。
伊豆地先生は「きー取り直して」と声を発し今日の予定が記されたプリントを配り流れについて説明をした。
助かった。今日は4時間授業だ。流石にほぼ不登校明けの人間が最初から6時間授業だったら色々と疲れるから有難い。
不登校と言っても学校は行ってたよ?ただ、ね。少人数の別室だったから約20人いる教室に最初からフルタイムで居たら
死んでしまう!!心が!!!
「じゃあ机上にある造花を胸元に付けて出席番号順に体育館に移動するけー準備できたもんから廊下並べー」
え、まじ?安全ピンのやつ付にゃーいけんのん??待って待って私、安全ピン付けれんのんじゃけど!!
付け終わった人がどんどん廊下へと並びに行く。
えぇー!ちょっ、待って待ってぇみんな行かないでェ!これっ軽く公開処刑なんじゃ!?安全ピン付けれんとか子供か?ってさり気なく知らしめたいんか!?そんなん知らんよぉ…私細かい作業苦手なんじゃけど……
安全ピンに苦戦していると右の肩口からのんびりとした声で「なぁなぁ」と声をかけられた。
「もしかして安全ピン付けれんのん?」
「あ、…うん。私細かい作業が苦手で…緊張してるのもあって手が震えて全然付けれんの。」
話しかけてきたのは私の前の席に座っていた少し眠そうな表情をしたボブヘアーの子だった。「ちょお、貸してみぃ?うちが付けたげるけー」と言い、私の持っていた造花の付いた安全ピンを手に取り即座に私の胸元に付けた。
えっ、ちょっと早すぎやしませんかね?私この時間じゃまだ安全ピンの先すら外せてないよ??何者?え?私が論外だって?じゃかあしい。出来ないものは出来ないんだからしょうがないじゃない。
「行こ?みんな待ってるよ。」
ボブエアーの子は私の手を握って前を歩き私を廊下へと連れ出す。
まるで幼子を導き歩く母親のような行動にこれが母性か、と場違いな考えを巡らせた。
文書構成が下手ですみません。入学式編に何話使ってるんだっていう(汗)
恐らくは後、1話2話で入学式編は終わります!ペース良く行けるよう努力致します!
誤字脱字があれば報告お待ちしております。
入学式④に続きます。