怪しい神様と、異世界少女との出会いの夢 1
「JRZWさんとの交信、今日も盛り上がったなぁー♪」
二郎は自室のベッドで仰向けになりながら、アマチュア無線での専らの話し相手であるJRZWさんとの交信の余韻に浸っていた。
アマチュア無線の交信とはいっても、特に気取ったものではない。通信技術については去年に語り尽くしており、現在では専ら世間話である。まぁ、強いて違いを述べれば、識別信号とかいろいろを冒頭と末尾に約束事を付けないといけなかったり、半二重通信であるため、話しているときには相手は聞く専門。相手が話しているときにはこちらは聞く専門。同時に話すとどちらも相手の言っていることが聞けない。でも、慣れてしまえばどうということもない。公共の電波を一時的に使わせてもらう。電波は譲り合い精神が大事。法律とかモラルとかは守りましょう。そういうものである。
二郎は通信前に夕食も、風呂も、宿題も済ませており、通信で、楽しい趣味の時間も堪能した。明日の学校の準備も済ませているので、あとは眠くなったら寝て、また、新しい明日を迎えるだけである。
「彼女、欲しいなぁ」
二郎は独り言を言った。
同級生で、友人の、安堂要には、最近、彼女ができたそうで、ちょくちょくとのろけ話を聞かされているためである。正直うらやましいのである。
「どこかに女、落ちてないかなぁー」
暴言である。
人間は物ではない。女性全員に失礼である。暴言ではあるが、周りに人はいないので安心である。(安心って何が?)
今日の学校の事やら、交信のこと、未来の彼女の事などを時間を忘れてぼーっと妄想していたら、時刻は22時ちょっと過ぎ、眠気がやって来た。もう必要な事は片付けた彼は、毛布を被り直し、眠気に逆らわず、自然と意識が闇の中へ沈んでいくのをいつものように受け入れ、一時の休息と安寧を自然と受け入れるのであった。
*
2時間くらい経ったであろうか。起きているのか起きていないのか、まどろみの中、ゆっくりと意識が覚醒していく。縦長の白。何だろう。周りは真っ暗闇。頭が起きてくるにつれ、それが人型だと分かった。20台くらいの男性。見た目は人だが、オーラと言うべきか、何と言うべきか。神々しいというか、自分より位が高いというか、ひれ伏したくなるような。人の形はしているが、とにかくその男からは、この世の者ではなく、明らかに生物としてかなり上位の者であると、二郎は本能で感じ取った。
「うむ。この者なら適任であろう。上等上等」
「この状況って何?あなた様はどちら様?」
普通ならひれ伏して、相手もまともに見ることもできず、言葉も発する事も叶わぬ状況にもかかわらず、半覚醒な頭でおぼろ気なその男を薄ぼんやりと見つめて思わず話しかける二郎であった。
初めまして。初投稿となりますぷい16と申します。よろしくお願いします。
皆様に楽しんで頂ける作品になるようガンバリマス!
作品タイトルのサブタイトルいじりました。まだしっくりとはいっていないのでまたいじるかもです。でも、「CONNECT」の部分はいじる予定はありません。
当初の想定より長くなりそうなので、タイトルを 前編から数字 に書き換えました。
JRWさんって、本当に居そうな為、JRWさんはJRZWさんになりました。JA1AAAAと、実際のコールサインより一桁多くするようにしました。