表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41才の中学2年生  作者: sky-high
胡散臭い茶坊主
25/47

転入生、宇棚ひろし

『アイツ、かなり危なくねえか?』


『しかし、頭の形いびつだよなwww』


皆、茶坊主のナリに注目していた。


袖の短い学ランに、裾の短いズボン。


何だあの制服は、見れば見るほどマヌケに見えてくるw



翌日、宇棚は転校生として、オレのクラスに転入した。


「皆さんはじめまして、宇棚ひろし言います(^^)

以前は静岡県にいました(^^)

静岡はサーカー大国です(^^)」


ハキハキとしかもデカイ声で話すのはいいが、サーカーって何だ?

と教室内がザワザワし始めた。


『サーカー大国って何だよ?』


『さぁ…』


『しかし、老けてないかアイツ?中2には見えないぞ』


『サーカーじゃなく、サッカーじゃねえのか?』


『プッwwwサーカーw』


『頭悪そうな面だなおいwww』


『ギャハハハハ!』


自己紹介で茶坊主は墓穴を掘ったw


何がサーカー大国だ、サッカー大国だろうが、横文字が弱いというが、弱い云々の問題じゃないだろ。


とにかく一発目から強烈なインパクトを残した。


アホだというインパクトをw



しかしコイツ、オレのお目付け役だと言いながら、オレがコイツのお目付け役になりそうな予感がする。


茶坊主の席は真ん中の一番後ろの列に座り、隣には幼稚園からの幼なじみの相沢優季(あいざわゆうき)の隣だ。


この優季は何かにつけてオレに説教をたれてくる。


校内ではあまり接点を持たないようにしているが、校門を出ると、オレにあーだこーだとうるさい。


「サッチャン、勉強しないと行く高校が無くなるよ?

中卒なんて嫌でしょ?少しは勉強しなさいよ!」


ちなみにオレは優季に【サッチャン】と呼ばれている。


それは大人になった今でも(2017年な)そう、言われている。

ガハハハハ、バカめ!


オレは2年後には共学の都内の私立校に通う事が決まってんだよ!


いや~、しかし未来を予知出来るってのは楽でいいなぁ。



後ろを振り向くと、優季が茶坊主に教科書やらノートやら見せて、今はこういうところを勉強している、と教えている。


「相沢さん、ありがとうございます(^^)

私、静岡では勉強の鬼と言われました(^^)」


デケー声で何ほざいてんだ、横文字弱いくせにw


茶坊主の発する言葉にクラスの連中は爆笑する。


『勉強の鬼だってよw』


こんな感じでこの茶坊主はウチのクラスに入った。


どっからどう見ても中2には見えない、老け顔のトッチャン坊やだw


しかし、コイツがオレのお目付け役とは…



ジジイの方がまだマシだったんじゃないか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ