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EX-13 IF「僕の名は佐藤春樹。攻略とスローライフを手に入れる者」

注:カオスです。特に、ラスト。

春樹「僕は、ケイン。この世の全ての魔を、攻略する」

健人「少年型なのにかっけー!俺、商人やめて剣士になるわ。名前も『ビリー』に戻すぜ!」

美里「ちょ、ちょっとソルト!『ハルキ』にコテンパンにやられたの忘れたの!?」

健人「忘れた!姉貴も前のゲームのことなんか忘れてFWO楽しもうぜ!」

美里「むう…じゃ、じゃあ、私も『ミリー』に戻して剣士を…」

春樹「後衛が、いないんだけど…。まあいいか、僕が全部、倒せば」



春樹「私は、リーネ。安寧なるスローライフを、この手に」

健人「うわ、すっげー美人!おねーさん、レベル1属性魔法陣100枚とレベル25転移魔法陣2枚ちょーだい!」

美里「ビリー、なにデレデレしてんのよ!こっち来なさい!」

春樹「え、買ってくれないの…?まあいいわ、ゆったりできれば」



健人「おい、ケイン!食事会だってのになんだよ、その粗末な服!」

春樹「だって、初期装備しかないし…」

健人「ああもう、こっち来い!成人前の第三王子風にしてやるから!」

春樹「なにそれ」

美里「きゃー!ケインくん、かわいい!」

健人「離れろよ、姉貴!リーネさんに会わせるんだろ!」

美里「あ、そうだった。ビリー、リーネに手を出してないでしょうね?」

健人「自分はケインに抱きついていてそれかよ…」

春樹「小さいケインと大人のリーネだと、何をどうしても年の離れた姉弟だよなー」



田中「今や時代はおねショタです!」

春樹「帰っていいですか」

田中「待って下さい!君だって、FWOが更に盛り上がるのは嬉しいでしょう?」

春樹「まあ、そうですけど」

田中「何かを求めて始めたFWO、そこで出会った美しい女性アバター。運命を感じつつも、住む世界が違うとあきらめていた。しかし…!」

春樹「(携帯ぽちぽち)」



美里「佐藤くん、好きです!」

春樹「ご、ごめん、僕、そういうのよくわからなくて…。おかしいよね、高3にもなって」

美里「そ、そんなことない!佐藤くんは母性本能くすぐりまくられの総受けっていうのがクラス女子全員の総意よ!」

春樹「(ドン引き)」

健人「姉貴、ケインとリーネさんのPVのようにはいかないぞ?」

春樹「ちょっと待って、どんなPV!?」



健人「うおおおお、ケインやっぱすげー!『ハルキ』瞬殺!」

美里「リーネの魔法陣のおかげもあるけど、確かにカッコよかった!」

健人「俺達、ケインの友達やっててよかったな!」

春樹「(ケインがすごい人気だ…黒歴史になると思ったのに…)」



高橋「きゃー、春樹くんかわいい!息子になって!」

田中「こういうのもおねショタっていうんでしょうかね」

春樹「田中さんが、始めたことでは。なんとかして下さい」

田中「とにかく、映画の方向性はPVと変わりませんね。リーネへの淡い想いを胸にした少年ケインは…」

春樹「えっと、戦闘はどこに」



美里「大丈夫!?怪我とかない!?」

春樹「大丈夫。なんともないから」

美里「でも、年上の女の人に貢ぐために危険を冒してまで攻略を続ける春樹くん…イイ!」

健人「だな!ところで姉貴、先輩をさらっと名前呼びすんなよ」

春樹「なんか、話がズレてるような」



田中「春樹くん、君にしかできないんですよ。すごいですね!」

春樹「あんまり、心配してくれないんですね」

田中「いやいや、もちろん君の身柄は、我々FWO運営会社が責任をもって守りますよ!」

春樹「それよりも、歌は…」

田中「ああ、いい宣伝になりましたよ。女性プレイヤーがどんどん増えてます!」

春樹「なぜに」



春樹「FWOで『ハルキ』を復活させた」

美里「やっぱ春樹くんの方がかわいいわね!」

健人「俺、背を縮めるため牛乳飲むの避けてるんだ」

春樹「ハルキも中身僕だと知ったらどんな反応するんだろ、このふたり」



伊藤「春樹くん、言語解析は進んでるかね?」

春樹「はい、少しずつですが。ただ…」

先輩「きゃー!春樹くん、TVやポスターで見るよりかわいい!」

伊藤「モテモテだな」

春樹「なぜか、あんまり嬉しくないんですが…」

先輩「なでなで」



春樹「僕はケイン・フリューゲル。第三小隊の隊長を務める」

隊員「ああん?小僧が、少しは先輩に敬意ってものを…ぶほっ」

春樹「軍隊には上官に生殺与奪権がある。そして、小隊が僕ひとりになっても問題ない」

隊員「いやこれ、しょせんゲームだし…」

春樹「本日より毎朝ランニングと腹筋。僕はリアルでやっている」

隊員「マジ!?」



渡辺「ふふふ、春樹くん、いいえ、『放浪者ケイン』、またね」

春樹「待てっ…!」

渡辺「ふふん、お姉さんに惚れちゃった?一緒に世界征服する?」

春樹「いや、お姉さんっていうよりは化粧の濃いおば」

渡辺「ショタっ子がいじめる」



渡辺「すごいすごい!春樹くんも『現界』能力が使えるなんて!しかも、私よりも強力!」

春樹「渡辺 凛、逃さない」

渡辺「どうしよっかなー。捕まるフリして春樹くん拉致っちゃおうかなあー」

春樹「…急に、寒気が」



春樹「お父さんお母さん、夕食ができたよ」

父親「おお、いつもすまんな」

母親「春樹の作るクリームシチューはいつもおいしいわあ」

美里「あたしも、毎日食べたい」

健人「そうか、鈴木家で家族ごと雇えば…!」

春樹「却下。あと、美里さんに健人くんはこれ食べたらVR学習システム3時間コース」



高橋「春樹くんっ、代わりにVR研代表やって!私は副代表でいいから」

春樹「ダメ。僕がいない時もあるから」

高橋「だから、私の息子になってって言ってるじゃない!」

春樹「高橋さんとは10歳も離れてないじゃないですか…」



渡辺「春樹くん、君は神の如き力をもつ『創造主』なのよ!?」

春樹「覚えてないか…もう、いい」

春樹「あなたは、ログアウトして」

渡辺「リーネまで春樹くん!?君ってネカマまでやってたの!?」

春樹「うるさい、さっさと消えて」



春樹「僕が…『私』が…リーネ・フェルンベルだった…。女性を恋愛対象に思えなかったのって、そういうことだったのかな」

渡辺「男も女もドンと来い!」

春樹「なに、この敗北感」



春樹「田中さん、早く高橋さんと結婚して下さい。でないと、僕…」

高橋「きゃー!ねえねえ、実さん×春樹くん?それとも春樹くん×実さん?」

美里「あたしは春樹くん×田中さんに1票!見た目のギャップがたまらない!」

健人「姉貴が何かに目覚めた」

田中「さすがにこの方向性はちょっと…」

春樹「違う」

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